
味の素AGFがアスクルのECサイト「LOHACO」で販売中のドリップコーヒー「プレミアムドリップ Drip on the World グリーン(20袋)」が人気だ。環境に配慮した原材料を徹底活用した製品として注目を集めている。売上高は公表していないが、味の素AGF製品の平均値に比べ、約1.8倍の新規顧客を獲得しているという。
「プレミアムドリップ Drip on the World グリーン(20袋)」のコーヒー豆は、環境に配慮した農産物の生産を支援する国際機関「レインフォレスト・アライアンス」認証の農園産を全面的に使用。パッケージの紙は、適切な森林管理を証明する国際機関の「FSC(Forest Stewardship Council:森林管理協議会)」認証を取得している。コーヒーを抽出するドリッパーに使用している材料も、これまでの石油由来の材料を見直し、トウモロコシによる100%植物由来の材料に変えた。植物由来原料のコーヒードリッパーは日本初という。コーヒー豆の品質を担保するため、ドリッパーの個包装は従来と同じだが、コーヒー豆、パッケージ、ドリッパーまで環境に配慮した材料で作っている。
ドリッパーの安定性確保が課題
開発のきっかけは、アスクルが毎年開催する「暮らしになじむLOHACO展」だった。2019年は同展のテーマが「サステナブル」で、味の素AGFも環境に配慮した製品を開発。スティックの包材の一部に紙を使用した「ブレンディ スティック カフェオレ エコスタイル」を販売したところ話題になった。20年のLOHACO展もサステナブルがテーマだったので、今回はドリップコーヒーで挑戦した。
個包装されたドリップコーヒーは、使いやすい半面、ごみとなるため環境の点では課題があった。材質を変更しようとすると、ドリッパーをセットする際の安定性に影響を及ぼす。そこで試作品をモニターの自宅に送り、使っている様子を動画に撮ってもらい、検証した。ドリッパーの材料を植物性由来に切り替えるめどがつき、20年のLOHACO展では味の素AGFの「Drip on the World」ブランドのコーヒーとして出すことにした。
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