ベンダーや外部専門家に言われた通りにツールを導入してみたが、活用されず、成果も見えないーー。そんな失敗をしていませんか? データ活用失敗の4大要因は、「戦略」「コスト」「データ」「人材」。なぜ企業は失敗に陥るのか、デジタルガレージCDO(チーフデータオフィサー)の渋谷直正氏がひもとく。

DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれる中、目的なきデータ分析に力を入れ、成果が出ない事例が多発……(写真/Shutterstock)
DX(デジタルトランスフォーメーション)が叫ばれる中、目的なきデータ分析に力を入れ、成果が出ない事例が多発……(写真/Shutterstock)
本日の「データドリブン」のツボ!
  • 失敗の4大要素は「戦略」「コスト」「データ」「人材」
  • 知識不足の状態では、必要以上の高額の投資や過大な費用になりがち
  • 外部へ発注する場合でも、自社に知識や経験値を持った人材は必須

前回(第1回)はこちら

 連載1回目では、「データ分析をすると、どのようないいことがあるのか」と着手すべき対象についてまとめた。実際にデータ分析を行ったり、データドリブンな組織を目指したりする企業は多いが、現実にはうまくいかないケースも多々ある。なぜ、データドリブンな組織づくりがうまくいかないのか?

 まずは実際によくある残念なケースを見てみよう。

 一番よく聞かれるのは、ベンダーや外部専門家に言われるがままに、IT投資やツールを導入したもののほとんど活用されずに終わっているケース。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の名の下、目に見える分かりやすい投資としてツール導入は定番。だが、ツールはあくまでも手段で、肝心の使う人(人材)への投資・教育が不十分なケースが散見される。

 もちろんそれ以前に、課題解決に見合わない過大な投資や、現場が望まない中での強引な導入なども要因として挙げられる。ツールを導入することが目的化してDX達成・データドリブン化完了とみなされるケースなどは最悪だ。また簡易的な試行としてPoC(Proof of Concept=概念実証)までは終えたものの、全社へ拡大する段階で頓挫し、結局PoCの投資すら水泡に帰してしまう残念な例も後を絶たない。

 中には、見事に専門組織を立ち上げて社内でデータを使った案件がいくつかでき始める事例もあるが、分析組織が現場の課題を理解せずにマニアックな分析手法ありきのソリューションに走るケースや、育ったコア分析人材が異動や転職により流出してしまい、せっかく芽生えたデータドリブンの動きが停滞してしまうなど、非常に惜しいケースもあったりする。

データ分析で成果が出ない4つの要因 最も重要なのは……

 私が多くの企業にヒアリングしてきた中で、データ利活用がうまく進まない要因は大きく分けて4つに整理できる(図1)。4つとは、「戦略」「コスト」「人材」「データ」だ。

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