2021年のアサヒビールの基本戦略は、看板商品「アサヒスーパードライ」を開発した原点に立ち返り、世の中に無い新しい商品をどんどん作ること。3月にはアルコール度数0.5%のビールテイスト飲料「ビアリー」を新発売、4月には「生ジョッキ缶」をリリースし、5月からは家庭用ビールサーバー事業にも参入する予定だ。新たな挑戦への意気込みを、専務取締役の松山一雄氏が語った。

※日経トレンディ2021年3月号の記事を再構成

アサヒビール 専務取締役 兼 専務執行役員 マーケティング本部長
東京2020オリンピック・パラリンピック本部長 松山一雄氏

サトー、プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)などを経て、2001年サトーに再入社。11年からサトーホールディングス社長。18年9月にアサヒビールに入社し、専務取締役 兼 専務執行役員 マーケティング&セールス統括本部長に就任。19年3月から現職

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 お酒を飲むシーンに応じて、驚きや感動、ワクワク感があるブランド価値を提供すること。それが2021年のアサヒビールの基本戦略だ。看板商品「アサヒスーパードライ」を開発した原点に立ち返り、リスクを取ってでも世の中に無い新しい商品をどんどん作る。そして選択する楽しみを消費者に提供していく。以前のアサヒならやらなかったであろう新たな挑戦の成果は、形あるものとして近いうちにお届けする。

 一つが、4月にリリースする「生ジョッキ缶」だ。缶の蓋をフルオープンできる今までに無い商品で、開けると、きめ細かい泡が自然に次々と発生する工夫がある。常に泡が生まれ続ける秘密は、内側の特殊塗料にある。正直、相当高難度で開発に3年以上かかった。

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