
2020年のレモンサワー人気をけん引した日本コカ・コーラの「檸檬堂」に、第5の味となる「カミソリレモン」が加わった。新味開発のハードルは高く、飲んだときの切れ味を追求してアルコール度数を上げれば、果実感が損なわれるという問題があった。開発をリードしてきた“生みの親”であるパトリック・サブストローム氏に、完成までの道のりを尋ねた。
※日経トレンディ2021年3月号の記事を再構成
パトリック・サブストローム氏
レモンサワーブームの一翼を担う日本コカ・コーラ「檸檬堂」。2020年1〜9月期で573万ケースを販売し、20年全体では800万ケースに達したとみられる(1都2府35県をカバーするコカ・コーラボトラーズジャパンのみ)。好調が続くことから、20年10月には京都工場での製造も開始し、供給能力を拡大する。
そんな檸檬堂に20年12月末、新しい仲間が加わった。甘さを抑えたドライな「カミソリレモン」がそれ。“第5の味”を加えた真意はどこにあるのか。檸檬堂のコンセプトを考案し、今日まで開発をリードしてきた“生みの親” である日本コカ・コーラのパトリック・サブストローム氏が口を開いた。
<以下、サブストローム氏談>
第5の味として追加したカミソリレモンは、もともと檸檬堂を開発していた初期の段階で、アイデアの一つとして上がっていたものだった。チームで味を決めている中で、もっと甘くなくてすっきりしたものも一つ欲しいよね、という話はしていた。
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