缶チューハイの元祖・宝酒造 レモンサワーの種類は無限にある(画像)

1984年に日本初となる缶入りチューハイ「タカラcanチューハイ」を発売したのが宝酒造。RTD(レディー・トゥー・ドリンク=開けてすぐ飲める酒)という新市場を創造した。そして、2010年代中ごろからはいち早くレモンサワーブームに着目し、「寶『極上レモンサワー』」 「レモンサワースクワッド」などをヒットさせた同社に、その商品開発の原点を聞いた。

※日経トレンディ2021年3月号の記事を再構成

小澤 真一 氏
宝酒造 商品第一部ソフアル課 専任課長
「寶『極上レモンサワー』」「レモンサワースクワッド」などレモンサワーブランドに携わる

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――コロナ禍で家飲みが盛んになった影響もあり、RTD市場は好調が続いています。レモンサワーが盛況ですが、そこに着目したきっかけは?

 当社は、缶チューハイのパイオニアであると同時に焼酎の老舗でもあります。居酒屋では昔から、焼酎+レモン+炭酸という定番の作り方でレモンチューハイ(サワー)が提供されていました。レモンサワーはそのシンプルさゆえ、ベースとなるお酒の味が反映されやすい。芋や麦といった種類だけでなく、実は焼酎それぞれにちゃんと味の違いがあるということを焼酎メーカーとして広く知ってもらいたかったんです。

 レモンサワーブームより少し前、関東を中心に若年層の間で「ネオ酒場」(大衆酒場を現代風にアレンジした飲食店)の人気が高まっていました。ネオ酒場には、独自のレモンサワーを売りにするお店も多く、レモンや炭酸などはもちろん、ベースの焼酎にもこだわりたいというご要望を頂きました。

 そこで2010年代中ごろからレモンサワー専用の焼酎を開発し、業務用向けのレモンサワーを大きく展開するようになりました。「宝焼酎『レモンサワー用焼酎』」です(16年5月発売・業務用限定)。実際にこれを使ってお店にレモンサワーを作っていただくと、作り方によってベースのお酒で味に違いが出ることが明確に分かる。レモンサワーを「店の味」として差別化し、人を呼び込むこともできます。「こういったレモンサワーを作りたいなら、それに合う焼酎がある」など、作り方の提案も地道に行ってきました。

――だんだん“進化系”と言われるレモンサワーが登場するようになり、17年ごろからレモンサワーのブームが拡大しました。

 当社も18年3月に、レモンサワー専用ブランド「寶『極上レモンサワー』」を立ち上げました。目指したのは、レモンサワーにこだわりを持つ名店の味わいです。その味を再現しようと、実際に多くの店に足を運び人気の味をリサーチしました。

 当時の流行はすっきりとした定番タイプと果汁をしっかり感じられる濃厚タイプの大きく2つだと分かり、それに合わせて「瀬戸内レモン」「丸おろしレモン」の2種の味を作りました。

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