
世界でシリーズ累計1100万部以上を発行する大人気ワイン漫画『神の雫』。原作者2人にワインの表現方法を聞いた前編(1)に続き、この後編(2)では、ワインについて語るコツや、初心者が始めるのに最適のワイン、今注目の日本ワインの魅力などを聞いた。
※日経トレンディ2021年3月号の記事を再構成
――前回では、『神の雫』誕生の原点には1本のワインとの出合いがあることを伺いました。初心者がお二人のように、目の前の扉がさあっと開くようなワインに出合うには、どうしたらよいでしょう。
弟・樹林伸(以下弟) 500円のワインを飲み続けていると、扉は絶対に開きません。でも仲間を呼んで8人でワイン会をすれば、1人1000円ずつ出すことで8000円のワインが飲める。これなら、扉が開く可能性が出てきます。仲間を募って、毎月1本いいワインを開ける会を開くのも楽しいでしょう。
姉・樹林ゆう子(以下姉) SNSで「#ワインで人とつながりたい」とハッシュタグを付けて発信すれば、たちまちたくさんの人とつながることができますよ。そこから新しいワインや新しい仲間とのつながりも生まれてくるのではないでしょうか。
――ワインについて話せるようになるために、何かコツはありますか。
弟 ワインの「香り」と「味」を分け、香りについての表現力を付けておくといいと思います。というのも、ワインは香りが与える影響が他の飲み物よりも大きく、香りを意識すると差を感じやすいから。例えば花なら、白い花と赤い花の2種類ずつの香りを覚えておき、かぎ分けられるといいですね。
姉 果実もイチゴやサクランボなどの赤い果実と、ベリー系やカシスなどの黒い果実に分けて覚えます。それから黒い土の香り、コケの香り、森の香りも覚えておきましょう。例えば、「森のような香りのする落ち着いたワインだな」と思っていると熟成した赤ワインのことが多いし、新しいワインだと「風を感じる」こともあります。
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