
日本酒では、超高級化もトレンドの一つ。ベンチャー企業が仕掛けるブランド「SAKE HUNDRED」の主力商品は、1本3万円に迫る高価格帯ながら販売3日で完売する人気だ。新たなジャンルでは、シャンパンのような「発泡清酒」に注目。海外プレーヤーの参入や、海外で立ち上げた酒蔵からの“逆輸入”といった動きも、日本酒の多様性を広げている。
※日経トレンディ2021年3月号の記事を再構成
1本数万円するような日本酒を造る、超高級化の流れも新しい。日本酒はかつては特級や1級、今では大吟醸、吟醸などランクによって分かれているため、価格相場が固定化されていった。大吟醸酒でも1800ミリリットルで5000円前後が主流で、それより高い価格帯が“空白地帯”になっている。ここに挑む筆頭が、ベンチャー企業のClearが仕掛ける「SAKE HUNDRED」だ。
主力商品の「百光(びゃっこう)」は、720ミリリットル・税込み2万7500円と高価だが、2020年度に海外では最も歴史のある日本酒品評会「全米日本酒歓評会」で金賞を受賞するなど、海外で3冠を獲得。雑味のないクリアな味わいと、後を引く酸味の余韻など計算し尽くされた上品な飲み口が魅力だ。20年8月の販売時にはわずか3日で完売。「21年1月から5カ月ぶりに再販売となり、抽選に応募が殺到している」(Clear)。
【第2回】 今飲むべき革新的な日本酒は? 新トレンドは「甘酸っぱさ」
【第3回】 「超高級日本酒」が3日で完売 ベンチャーや海外勢が仕掛ける←今回はココ
【第4回】 「獺祭」「久保田」「八海山」 名門のブランド強化、次の一手
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