米ウォルマートのダグ・マクミロン最高経営責任者(CEO)は2021年1月13日、世界最大のデジタル見本市「CES 2021」にオンライン登壇し、新型コロナウイルスの感染症拡大後、どのように経営判断をしてきたのかを説明した。ヘルスケア事業や気候変動対応にも注力していくことも明かした。
「最初は混沌としていたが、数週間で5つの優先事項があることが分かった。我々は集中し、優先順位に基づいて選択することができた」
米ウォルマートのダグ・マクミロンCEOはCES 2021の基調講演で、新型コロナウイルスの感染症拡大に対応するために見いだした優先順位について説明した。
具体的には(1)従業員の身体的・経済的・精神面それぞれの健康、(2)サプライチェーンを動かし続けること、(3)サプライヤーなど社外の支援や新たな雇用の創出、(4)資金繰りの管理、(5)戦略を前進させること、である。
これらが奏功しウォルマートの足元の業績は好調だ。20年11月7日に発表した20年8~10月期の決算は、売上高が5%増で、純利益が前年同期比56%増の51億3500万ドル(約5340億円)と大幅な増益を達成した。ネット経由の販売が79%増となったのが要因だが、それを支えたのは実店舗でのピックアップや、9月に始めた当日宅配の新サービス「Walmart+」も底上げに寄与している。ネットで注文し、リアル店舗などと連携するオムニチャネルの戦略が奏功している。
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