
特集第6回は米国のYouTube活用の一端を紹介する。2018年から20年まで3年連続でYouTuberの収入ランキング1位をキープしている米国のライアン・カジ君(9歳)。なぜそこまで子どもたちを引きつけるコンテンツを生み出せるのか。どのようにしてビジネスを構築し、将来の構想を描いているのか。父親で日本人のシオン・カジ氏が単独インタビューに応じてくれた。
米Sunlight Entertainment代表
ライアン君がYouTuberを始めたきっかけは何だったのですか?
ライアンが3歳のときに、キッズYouTuberを見るのが大好きなことに気づきました。そして「僕も動画を撮りたい」と言ってきたのです。おもちゃのレビューをする過程で、カメラの前で自分の考えでものを言ったり表現したりする必要があります。いい影響を与えるのではと考えました。僕の家族は日本と妻の故郷のベトナムにもいます。YouTubeを使えば、こうした世界の家族にもライアンを見せることができると思いました。そして2015年にYouTubeチャンネルを開設しました。
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視聴者が一緒に遊んでいる気分になる
ライアン君がここまで注目された理由をどう分析していますか。
当時、ライアンは保育園に行っていたのですが、他の子に比べて自分の考えを説明するのがうまいと思っていました。そしてライアンはカメラの前でも、友達と一緒にいるような自然体でいることができます。視聴者はライアンと遊んでいるような気になれるのではないでしょうか。だから世界の子どもたちに見てもらえる。
YouTubeを始めて軌道に乗ったと思ったのはどの時点ですか?
開設してから4カ月後にキッズのチャンネルのトップに入るようになりました。
ただ、最初にアクセス数が上がってきた時に戸惑いました。コメント欄に意味不明な文字が並んでいたからです。何かのいたずらでないかと。でも、ライアンを見て分かりました。あれぐらいの年の子どもは、適当に文字を入れているのです。小さい子どもたちが実際に見てくれているのだと分かりました。
そうした後、再生数が前の月の2倍、3倍という状態が続きました。
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