あの役員をCDOにすると失敗する DX推進部署はどう整えるべきか(画像)

ネット広告代理店大手のオプト創業者でデジタルホールディングスの鉢嶺登会長は、新型コロナウイルス感染症拡大を機に、企業がDX(デジタルトランスフォーメーション)で失敗する理由が大きく変わったという。「戦略」「組織」「人材」の3つを軸に、企業が陥りがちな失敗とその対処法や、SOMPOホールディングスや資生堂といった先進企業の取り組みを解説する。

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鉢嶺 登(はちみね・のぼる)氏
デジタルホールディングス 代表取締役会長
早稲田大学を卒業後、森ビル入社。1994年にオプト(現:デジタルホールディングス)を設立。2000年に広告効果測定システム「ADPLAN (アドプラン)」を開発。15年に持ち株会社体制へ移行し、代表取締役社長グループCEO(最高経営責任者)に就任。20年4月より現職。20年7月、デジタルホールディングスに商号変更。DX支援会社のデジタルシフトの代表取締役社長を兼務。

 これまで5回にわたり、さまざまな企業がぶつかったマーケティングDXの失敗とその乗り越え方を紹介してきた。しかし、すぐに成果や売り上げにつながらないことも多いマーケティングDXを推進するには、全社的な合意を得ることが重要だ。それには推進する立場の経営者やリーダーがDXを正しく理解し、目的を明確化した上で、全社的な取り組みにする必要がある。デジタルホールディングスの鉢嶺会長はDXを「攻め」と「守り」に区別し、それぞれの目的に適した人材を配置し、実績を積み上げていくことが重要だと説く。

(以下、鉢嶺登氏談)

 新型コロナウイルス感染症拡大によって、企業のDXへの意識はかなり前進した印象だ。それにより、DXで起こりがちな失敗にも変化が見られている。従来は既存の組織や収益源を優先するあまり、デジタルを戦略の中心に据えるような大胆な発想を持てないことが、失敗につながっていた。中には「定年までは(デジタルに対応しなくても)逃げ切れるから」という発言をする経営者もいた。