マーケティングテクノロジーの中でも、顧客データ活用の要となるカスタマー・データ・プラットフォーム(CDP)。CDPにどのような種類があり、どのように活用していけばいいのか。マーケティングテクノロジー活用支援会社のアンダーワークスに、5回の連載で解説していただく。
カスタマー・データ・プラットフォーム(CDP)は顧客に関連したデータを蓄積し活用するだけでなく、様々なマーケティングテクノロジーとのハブにも位置づけられる。ただ、CDPと名乗るテクノロジーやサービスが市場にあふれており、選択が難しくなっている。
本連載では、CDPの市場や用途に応じた分類を考察し、最適なCDPを選定し顧客データの活用ができることを目指す。第1回は「CDPの選択に必要な考え方」と題して、CDPの定義や分類・選定のポイントを見ていく。
CDPというキーワードがマーケティングテクノロジー領域で注目され始めたのは2017年ごろからだ。当時CDPを明確に打ち出していたのは米トレジャーデータ(Treasure Data)など限られたテクノロジー企業のみだったが、最近ではデータマネジメントのサービスに関わる多くのベンダーが自社のサービスをCDPと定義している。
「CDP Institute」というCDPに関する中立的な団体が、2016年後半から活動を始めている。当初の加盟企業は10社程度だったが、現在は約50社まで増えている。その増加を見ても、CDP領域のサービスが激増している様子がうかがえる。
CDPの理解に重要な3つのポイント
ではCDPはどう定義したらよいのか。CDP Instituteによれば「マーケターによって管理されるシステムであり、顧客のデータを継続的に統合管理するデータベースであり、他のシステム・ツールからも参照できるようになっているもの」と定義されている。
これを基にもう少し具体的に定義すると以下のようになる。「様々な接点から得られる顧客の属性・行動データを一元的に管理するデータベースで、なんらかの識別子で顧客単位でデータが統合されているもの。さまざまなマーケティングツールと連携し、マーケターが施策実行に活用できる仕組み」
このコンテンツ・機能は有料会員限定です。