未上場のベンチャー企業に投資する、いわゆる“エンジェル投資”を個人でできるのが「株式投資型クラウドファンディング」。リスクは大きいが、将来の一攫千金もあり得る投資サービスだ。最大手の「FUNDINNO」は案件募集を拡大。新規参入も相次いでおり、2021年はさらに盛り上がりそうだ。
※日経トレンディ2021年2月号の記事を再構成
投資したお金が将来、3倍、5倍、10倍に――。そんな一攫千金を狙えるのが、「株式投資型クラウドファンディング」だ。成長期待の大きいベンチャー企業の未上場株や新株予約権を10万円程度から購入できるサービスで、いわゆる“エンジェル投資”を個人でできる。2019年以降、最大手の「FUNDINNO」が投資案件数を着実に増やすとともに、「ユニコーン」や「イークラウド」といった新規サービスの参入も相次ぎ、21年は市場が一段と盛り上がること必至だ。
事業規模がまだ小さく、一般的な認知度も低い企業の将来の成長に賭けるということで、投資商品としては上場株にも増してハイリスク・ハイリターンとなる。夢を追いながらも、最悪はゼロになってもいいくらいの余裕資金で投資するのが大前提だ。資産運用の“味付け”として、資金の一部を振り向けるような使い方がいいだろう。
下図に、株式投資型クラウドファンディングの成功と失敗の典型的なパターンを示した。成功の最たる例は、IPO(新規株式公開)とM&A(合併・買収)。投資して数年~10年後ごろまでに、その企業が成長して株式市場に上場(株式公開)すれば、持っている株の価値が5倍、10倍の“大化け”も十分にあり得る。
上場ではなく、投資先企業が他の企業に買収されるケースもある。買収企業が自分の保有株を高値で買ってくれれば、やはり大きな利益を見込める。成長期待が大きい企業は、将来の企業価値や事業価値の上昇を見込む形で、M&A時の買収価格も高くなる。
決められた価格で株を購入できる権利である新株予約権に投資していた場合は、IPOやM&Aが実現したタイミングで株の交付を受けたり、金銭を受け取ったりできる。
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