預かり資産額が3500億円超と、ロボアドバイザー(ロボアド)投資で国内トップの「WealthNavi(ウェルスナビ)」。“おまかせ投資”で初心者の心をつかみ、長期の資産運用ニーズを掘り起こした。柴山和久CEOは好調の理由を「アプリの使い勝手の良さが大きい」と分析。NISAに対応したサービスも近く開始し、一段の規模拡大を目指す。

※日経トレンディ2021年2月号の記事を再構成

前回(第19回)はこちら

ウェルスナビ 代表取締役CEO(最高経営責任者) 柴山和久氏
東京大学法学部卒。日英の財務省で9年間勤務し、その後マッキンゼーで、ウォール街に本拠を置く機関投資家を1年半サポート。2015年4月、ウェルスナビを創業

——2020年春先の株価急落の局面ではどのような対策をしましたか。

 新規のお客様の開拓より優先して、既存のお客様への支援を第一とする経営方針に大きくかじを切りました。既存のお客様は資産が大きく目減りし、不安や悩みを抱えており、それを解消することが最も大切だと判断したからです。

 資産運用で大切なことは、こうした一時的な相場の動きにとらわれることなく、10年、20年と持ち続け、長期的な世界経済の成長を利用して大きく資産を増やすことです。その最も重要なメッセージを、ウェブサイト上で私自身がビデオで配信したり、コラムやニュースレターで繰り返し伝えました。

 結果、米国株が約3割下落した20年2月下旬からの1カ月間に、運用をやめずに続けた人が95%、積み立てを含めて投資資金を増やした人が68%に上りました。4月からは私やセミナー講師がオンラインセミナーを5万人以上に向けて実施し、引き続き、お客様の疑問や悩みに答える取り組みに力を入れています。

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