長期投資に向く投資信託のベストを発掘する「日経トレンディ投信大賞」。2021年は、ローリスクローリターンのジャンルで「投資のソムリエ」を、ミドルリスクミドルリターンで「農林中金〈パートナーズ〉長期厳選投資 おおぶね」を大賞に選定した。共にコロナショックで一時値下がりしたものの、前者は下落を小幅に抑え、後者は強い反発力を示した。
※日経トレンディ2021年2月号の記事を再構成


「ローリスクローリターン」の大賞・優秀賞は
投資初心者に人気なのは、運用コストを抑えられるインデックス型投信だが、「インデックス型投信の方がアクティブ型投信よりもリスクが低い」というのは誤りだ。インデックス型投信はあくまで市場平均と連動した運用成績を目指すため、相場が崩れればその影響を正面から被る。一方、アクティブ型投信は投資方針に応じて柔軟な運用を行うため、リスク水準がインデックスを下回るものもある。リスクの低い安定したアクティブ型投信をうまく選べば、高いリターンは期待できないが、2020年のコロナショックなど有事の際にもあわてずに運用を続けられるのだ。
この「ローリスクローリターン」のジャンルで、投信のプロ4人全員が推薦し、大賞に輝いたのが「投資のソムリエ」だ。変動リスクを年率4%程度に抑えるという運用方針で、20年の最大下落率もマイナス4.75%にとどめた。
優秀賞は「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド」「ラッセル・インベストメント・グローバル・バランス 安定型」のバランス型投信2本に加え、世界各国の債券に分散投資する「朝日Nvest グローバル ボンドオープン」が入った。変動リスク、リターンともに長年成績が安定している。
「この分野は守りの要素が強い。ミドルリスクやハイリスクの投信と組み合わせてもいい」(篠田氏)。基本の一本として持っておくといいだろう。
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