長期投資に向く投資信託のベストを発掘する「日経トレンディ投信大賞」。2021年は、ローリスクローリターンのジャンルで「投資のソムリエ」を、ミドルリスクミドルリターンで「農林中金〈パートナーズ〉長期厳選投資 おおぶね」を大賞に選定した。共にコロナショックで一時値下がりしたものの、前者は下落を小幅に抑え、後者は強い反発力を示した。

※日経トレンディ2021年2月号の記事を再構成

ローリスクローリターンの大賞は「投資のソムリエ」 プロ全員が推薦(画像)

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投信大賞選出方法
投信大賞選出方法
4人の投信のプロ(QUICK専務執行役員・リサーチ本部主幹の北澤千秋氏、楽天証券経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子氏、イデア・ファンド・コンサルティング代表の吉井崇裕氏、ファイナンシャルリサーチ代表の深野康彦氏)にリスク・リターンのジャンル別にお薦め投信を挙げてもらい、それぞれに加点。1年・5年・10年平均リターンや、2020年の最大下落率、純資産総額の規模でも加点し、最も得点の高いものを大賞に選出した。データはすべてQUICK調べで、20年11月末時点のもの

「ローリスクローリターン」の大賞・優秀賞は

 投資初心者に人気なのは、運用コストを抑えられるインデックス型投信だが、「インデックス型投信の方がアクティブ型投信よりもリスクが低い」というのは誤りだ。インデックス型投信はあくまで市場平均と連動した運用成績を目指すため、相場が崩れればその影響を正面から被る。一方、アクティブ型投信は投資方針に応じて柔軟な運用を行うため、リスク水準がインデックスを下回るものもある。リスクの低い安定したアクティブ型投信をうまく選べば、高いリターンは期待できないが、2020年のコロナショックなど有事の際にもあわてずに運用を続けられるのだ。

 この「ローリスクローリターン」のジャンルで、投信のプロ4人全員が推薦し、大賞に輝いたのが「投資のソムリエ」だ。変動リスクを年率4%程度に抑えるという運用方針で、20年の最大下落率もマイナス4.75%にとどめた。

基準価額の変動リスクを年率4%程度に抑えながら、中長期的に安定したリターンの獲得を目指す。20年は最大下落率をマイナス4.75%に抑え、コロナショック後も右上がりの伸びを見せている。その安定性が高く評価され、プロ4人全員が推薦した
基準価額の変動リスクを年率4%程度に抑えながら、中長期的に安定したリターンの獲得を目指す。20年は最大下落率をマイナス4.75%に抑え、コロナショック後も右上がりの伸びを見せている。その安定性が高く評価され、プロ4人全員が推薦した

 優秀賞は「ピクテ・マルチアセット・アロケーション・ファンド」「ラッセル・インベストメント・グローバル・バランス 安定型」のバランス型投信2本に加え、世界各国の債券に分散投資する「朝日Nvest グローバル ボンドオープン」が入った。変動リスク、リターンともに長年成績が安定している。

 「この分野は守りの要素が強い。ミドルリスクやハイリスクの投信と組み合わせてもいい」(篠田氏)。基本の一本として持っておくといいだろう。

日本を除く世界各国の公社債に投資し、金利変動リスクの分散を図る。マザーファンドの運用指図は債券のアクティブ運用に実績のある米国のルーミス・セイレス・アンド・カンパニー・エル・ピーに委託。徹底した調査で銘柄を選択する
日本を除く世界各国の公社債に投資し、金利変動リスクの分散を図る。マザーファンドの運用指図は債券のアクティブ運用に実績のある米国のルーミス・セイレス・アンド・カンパニー・エル・ピーに委託。徹底した調査で銘柄を選択する
株式や債券に加えて、魅力的な運用戦略を持つ投資信託証券も一部組み入れて運用する。資産配分を市場環境に応じて機動的に変更することで、下落リスクを低減しつつ、中長期的に安定したリターンを獲得する「負けない」運用を目指す
株式や債券に加えて、魅力的な運用戦略を持つ投資信託証券も一部組み入れて運用する。資産配分を市場環境に応じて機動的に変更することで、下落リスクを低減しつつ、中長期的に安定したリターンを獲得する「負けない」運用を目指す
同投信を含む3つのベビーファンドに投資された資金をまとめて、マザーファンドが実質的な運用を行う仕組み。この「安定型」は債券の割合を高め、成長性より安定性を重視。資産によって運用会社も分散させ、中長期的に着実な成果の積み上げを目指す
同投信を含む3つのベビーファンドに投資された資金をまとめて、マザーファンドが実質的な運用を行う仕組み。この「安定型」は債券の割合を高め、成長性より安定性を重視。資産によって運用会社も分散させ、中長期的に着実な成果の積み上げを目指す

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