投資の初心者を中心に利用が広がっているスマホ証券。特に人気なのが、SBIネオモバイル証券とLINE証券だ。投資経験の無い記者が2社のサービスを試し、どれほど簡単に始められるのか探ってみた。手数料、取り扱い銘柄、使えるポイント、銘柄の探しやすさなどから、自分に合ったものを選びたい。

※日経トレンディ2021年2月号の記事を再構成

前回(第12回)はこちら

 売買手数料が安く、1株数百円から買える。そんなうたい文句で、投資初心者を中心に利用が広がっているのがスマホ証券だ。現在、「2大スマホ証券」と言えるのが、SBIネオモバイル証券とLINE証券。20代で投資経験の無い記者が両方を試して、実際にどれほどハードルが低いのかを探ってみた。

 まずは2社の特徴を、一般的な証券会社との違いを見ながら整理する。

 最大の魅力は手数料の安さだ。中でも初心者にとって明快なのがSBIネオモバイル証券。約定代金が月50万円までなら、何度売買しても手数料は220円(税込み)。しかも、毎月200円分のTポイントが付与されるので、実質20円だ。

SBIネオモバイル証券は月間の約定代金合計額次第で異なる。LINE証券の表にある手数料は単元株取引の場合で、単元未満株取引の手数料は時間帯により約定代金の0.2〜1%で変動する。金額は税込み
SBIネオモバイル証券は月間の約定代金合計額次第で異なる。LINE証券の表にある手数料は単元株取引の場合で、単元未満株取引の手数料は時間帯により約定代金の0.2〜1%で変動する。金額は税込み

 LINE証券も手数料はやはり安い。単元株の現物取引は購入手数料ゼロ。売る際のみ約定代金に応じて手数料が発生し、5万円までなら手数料は99円(税込み)だ。大手ネット証券より低い水準で、コストを抑えて手軽に投資するならスマホ証券は最有力といえる。

 単元未満株を簡単に購入できるのもスマホ証券の特徴。通常は100株(1単元)からしか買えない個別株も、1株数百円から買えるのだ。SBIネオモバイル証券はその対象が約3500銘柄と多く、LINE証券は約1000銘柄に限られる。一方で、投資信託を買えるのはLINE証券だけだ。

 そして、どちらも投資にポイントが使える。SBIネオモバイル証券はTポイントを購入代金に充当でき、LINE証券はLINEポイントを口座に入金することで投資に回せる。手数料や取り扱い銘柄・商品、使えるポイントなどから、どちらが自分の投資スタイルに合うかを考えたい。どちらを使うかが決まったら、口座開設は共に数日で簡単に完了する。

どちらのスマホ証券も、大した手間なく数日で口座を開設できる。本人確認は運転免許証やマイナンバーカードの写真を送ればよく、書類のやり取りの必要はなかった
どちらのスマホ証券も、大した手間なく数日で口座を開設できる。本人確認は運転免許証やマイナンバーカードの写真を送ればよく、書類のやり取りの必要はなかった
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