2021年に期待の投資テーマとして多くの専門家が挙げるのが、車の電子・電装化関連だ。米国のバイデン次期政権が目指すグリーン政策が起爆剤となり、EV(電気自動車)関連の部品・部材メーカーに需要が殺到する。21年に狙い目となる銘柄を紹介する。

※日経トレンディ2021年2月号の記事を再構成

プロが選んだ“上がる株”を大発表 【EV】編
 証券会社のアナリストやストラテジスト、株式評論家など個別株に詳しい専門家12人に、21年に値上がりが期待できる銘柄を聞いた。アンケートの回答を集計し、編集部で注目のテーマを10に分けて選定。その関連銘柄を掲載した。今回のテーマは「EV」。

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 米テスラの時価総額がトヨタ自動車の2倍を超えた─―。21年の投資テーマで多くの専門家がまず挙げるのが、EVを中心とした車の電子・電装化関連だ。長らく注目されている分野だが、21年には“本格離陸”を迎えそうだ。

テスラがトヨタの時価総額を超えた
テスラがトヨタの時価総額を超えた
20年は米テスラの時価総額がトヨタを超え一気に膨れ上がった。コロナ禍の逆風でも黒字を確保するなど、販売も好調。EVへの世界的な関心の高さがうかがえる象徴的な出来事だ

 追い風となるのが、米国の新大統領に就任するバイデン氏の次期政権が掲げる、「脱炭素(カーボンニュートラル)」社会を目指すグリーン政策。30年代半ばに国内の新車をすべてEVなどの電動車両とする目標を掲げる方向だ。

 EVの製造を担う自動車メーカーに注目するのもいいが、EVはモーター、バッテリーなど下支えする要素技術が数多く、平田機工(東1・6258)のような生産設備メーカーや部品メーカーを狙うのが良策だ。

 中でも複数の専門家から注目株に挙げられるのが、日本電産(東1・6594)。19年に電動モーターとギア、インバーターなどを組み合わせたEV用のシステム製品「E-Axle(イーアクスル)」を市場に投入し、既に広州汽車集団系など中国の大手自動車メーカーに採用された実績もある。駆動モーターの受注見込みは25年に年間250万台に達しており、今後の一段の事業拡大を見込む。

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