
全9回
コロナ禍に勝つブランディング
新型コロナウイルス感染症拡大による消費者の価値観、行動の変化は大きい。その変化は当然、商品企画からブランディングにも影響を与えるはずだ。コロナ時代におけるブランディングに不可欠な考え方とは……。いちはやくそれを捉えて新たなアプローチを開始したり、リブランディングを始めたりするなど、対応する企業の動きを追う。
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第1回2021.01.25キリン「午後の紅茶」ブランディング戦略の全貌 好意度が急上昇キリンビバレッジの基幹ブランド「キリン 午後の紅茶」がコロナ禍以降、顧客からの共感を獲得し、好意度を高めている。2020年3月に開始した「幸せの紅茶、午後の紅茶。」をテーマにした新しいテレビCMをきっかけに、消費者10~60代男女のブランド好意度が4ポイントもアップしたという。
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第2回2021.01.25JR東海「ずらし旅」が絶好調 コロナ禍のリブランディング術2020年7月にJR東海が打ち出した観光キャンペーン「ひさびさ旅は、新幹線! ~旅は、ずらすと、面白い~」。人混みを避けながら楽しむ新しい旅のスタイルを、「ずらし旅」としてポジティブに発信。withコロナ時代の旅行のあり方をユニークに提案し、共感するファンを獲得。ブランド力向上に結び付けた。関連旅行商品の20年11月の販売実績は、20年8月と比較して約8倍に伸びた。
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第3回2021.01.27サブスクで3万人獲得 日比谷花壇の成功要因は実店舗にあり新型コロナウイルス感染症拡大による消費者の価値観、行動の変化にいかに対応するか──。そのカギを探る特集の第3回は、日比谷花壇(東京・港)の花のサブスクリプション「ハナノヒ」。3万人の会員を獲得したブランドの成功要因は、競合他社と違って実店舗で花を受け取ることによる“体験の厚み”だ。
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第4回2021.01.27コロナ禍でも70%急伸 シャンプーで「親子のお風呂時間」豊かにヘアケア市場がここ数年横ばいの中、「母と娘」をターゲットにしたクラシエホームプロダクツ(東京・港)の「マー&ミー ラッテ」はコロナ禍でも前年同月比70%増と市場シェアを伸ばし、好調に推移している。ブランドコンセプトである「親子の時間を大切に」を徹底し、今できることを提案し続けたことが奏功した。
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第5回2021.01.29カルビーのオトモ パック、テレワーク需要など狙い企業にも訴求カルビーが、スナック菓子の一部を「otomo pack(オトモ パック)」として2020年9月からリブランディングしている。既存の商品の中身やパッケージはそのままにしながら生活者の「お供」として提案。まずはコロナ禍の販売施策としてテレワーク時の休憩用を狙った。コンビニやスーパーで扱うが、新しい働き方を実践する企業向けのキャンペーンも実施するなど、さまざまなアピールをしている。