「いい人」になったことが、博報堂生活総合研究所の長期時系列調査「生活定点」の2022年最新版で判明した40代おじさん。象徴する7つのキーワードのうち4つを分析した前編に続き、後編では残り3つ「庶民派」「アクティブ派」「アナログ派」について見ていく。果たして、40代おじさんの心の内とは。
前編でご紹介した40代おじさんの特徴「律する」「愛する」「高める」「縛られない」に続いて、後編では残り3つの特徴を見ていきます。
▼前編はこちら 第33回:40代おじさん、驚愕の最新調査 劇的なキャラ変&「いい人」化(5)40代おじさんは「庶民派」
- 買う前に値段をよく比較する
60.1% (男性1位/全体2位) 全体平均:57.5% *20年60.7% 男性2位 - 一度買ったものでも気に入らなければ返品できることは重要だと思う
34.3% (男性1位) 全体平均:35.8% *20年28.1% 男性4位 - ふるさと納税をしている
28.2% (全体1位) 全体平均:19.6% *20年18.4% 男性2位
2年前から唯一変わらなかったのが「庶民派」であるという特徴です。
「買う前に値段をよく比較する」と答えた人の割合は相変わらず60%を超えていますし、「一度買ったものでも気に入らなければ返品できることは重要だと思う」と答えた人の割合は2020年から6.2ポイント増加し、34.3%となりました。また、私の周りでも増えてきた実感があるのですが、「ふるさと納税をしている」人は、20年から9.8ポイントも増え全性年代中1位の28.2%に。堅実で手堅い消費性向がうかがえます。
「経済状態に余裕がない」人が39.7%とこちらも全性年代中1位になっているので、もちろん好き好んで「庶民派」を貫いているわけではないと思います。
一方で、「普及品より、多少値段がはってもちょっといいものが欲しい」人が35.9%と全性年代中1位で(実際買っているかは分かりませんが)、「ものを購入したりサービスを利用する時、こだわる」人も57.6%で全性年代中2位でした。 「庶民派」でありながら、メリハリをつけて買うときは買う。40代おじさんは意外と買い物上手なのかもしれません。
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1981年の設立以来、生活者をウオッチし続けてきた博報堂生活総合研究所。約1400項目もの質問を聴取し、回答の変化を時系列比較した「生活定点」調査を92年から継続しています。このデータなどを基に、同研究所の40代の研究員が、40代男性の意識や行動、価値観などの変化について徹底分析。実は、コロナ禍で大きな変化を遂げている実態が見えてきました。年齢を10歳刻みで分けて人口を見ると、最多層でもある40代おじさんの生態が今、明らかになります!
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