
日経クロストレンドではコンビニ、牛丼チェーン、ドラッグストア、アパレルなど10業種の主要40社の月次売り上げデータが分かるビジュアライズを作成。2021年10月の月次データを更新した。どの業種のどの店舗が、月次でどんな売り上げの増減になっているのか。19年1月以降の推移が分かるようになっている。ぜひデータを触って、新しい発見をしてほしい。
コロナ禍で成長、宣言解除でさらに伸長のバーガーチェーン
バーガー系ファストフードチェーン3社の2021年10月の既存店売上高前年同月比は、マクドナルドが113.4、モスバーガーが115.1、ケンタッキーフライドチキンが102.2といずれも20年10月を上回った。特に2ケタの伸びを見せたマクドナルドとモスバーガーの好調ぶりが目立つ。
21年10月から緊急事態宣言の段階的解除で客足が戻っていることがプラスに働いているが、実はバーガーチェーン3社は20年10月もコロナ前の前年同月比(19年10月比)でプラスの数値をたたき出していた。20年10月の既存店売上高前年同月比は、マクドナルドが110.7、モスバーガーが107.7、ケンタッキーフライドチキンが112.2である。したがって、21年10月の既存店売上高を2年前の19年10月と比べると、マクドナルドが125.5、モスバーガーが124.0、ケンタッキーフライドチキンが114.7となる。
店内飲食の閉店時間を早めても、テークアウトや宅配を強化することで外食大手の減少分を取り込むことに成功。宣言が解除された21年10月もテークアウトを大きく減らすことなく店内飲食時間が延びたことで、さらに売り上げを積み増した格好だ。コロナ禍とコロナ明けで、バーガーチェーンの強さが際立っている。
この他、全10業種主要40社の月次売り上げ推移の最新動向を、ぜひ確認してみていただきたい。
2021年の月次データは、前年のコロナ対応による休業・営業縮小の反動で、前年同月比の数字が大きく出るケースがある。例えば前年同月比140%という数字をどう考えればよいか。一見すると「V字回復」だが、前年が60%と低迷していた場合は、0.6×1.4=0.84で、2年前の同月に比べて84%の水準にとどまっていることになる。このような計算で“回復度”を見ることがしばらく大切になる。
日経クロストレンドでは、毎月このデータを更新して公開していく予定だ。どの業種のどの店舗が売り上げを伸ばしているのか、あるいは逆の状態にあるのか。そのトレンドをつかむためのヒントとしてお役立ていただきたい。
<ツールの操作方法>
●業種の選択
業種の一覧から業種名を選択することで、下のグラフが切り替わり、業種別の主要各社の月次売り上げ推移のデータが分かる。
●会社の絞り込み
グラフ上部の会社名を押すことで、その会社のグラフ表示をOFFにして、表示するグラフを絞り込むことができる。
●グラフの切り替え
切り替えボタンを押すことで、折れ線グラフか、表形式での売り上げデータ一覧か表示を切り替えることができる。
●対象企業
【ファストフード】マクドナルド、モスバーガー、ケンタッキーフライドチキン
【牛丼】吉野家、すき家、松屋
【回転ずし】スシロー、くら寿司、かっぱ寿司
【ファミレス】すかいらーくグループ、ロイヤルホスト、サイゼリヤ
【ドラッグストア】ウエルシアHD、ツルハHD、コスモス薬品、サンドラッグ、マツモトキヨシ、スギHD、ココカラファイン、クリエイトSD、クスリのアオキHD、カワチ薬品
【コンビニ】セブン-イレブン・ジャパン、ファミリーマート、ローソン
【紳士服】青山商事、AOKIHD、はるやまHD、コナカ
【アパレル】ユニクロ、無印良品、しまむら、ワークマン
【家具・ホームセンター】ニトリ、DCM、コメリ、コーナン
【100円ショップ】セリア、キャンドゥ、ワッツ

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