東京2020パラリンピックの開幕から1週間が経過した。東京オリンピック(五輪)・パラリンピック公式スポンサー企業は、先日閉幕した東京オリンピック関連番組でどのくらいテレビCMを放映していたか。エム・データ(東京・千代田)提供のデータを基にランキングを作成した。記事末尾に動かせるビジュアルデータがあるので、ぜひ操作してみていただきたい。

新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからないまま、パラリンピックが開幕(写真/Shutterstock)
新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからないまま、パラリンピックが開幕(写真/Shutterstock)

 東京2020パラリンピック競技大会が始まって1週間。新型コロナウイルスは従来型より感染力の強いインド型(デルタ型)への置き変わりが進み、感染拡大に歯止めがかかっていない。

 大会の公式スポンサー企業は、本来であれば、高額のスポンサー料を支払った“特権”として、五輪公式パートナー企業であることを積極的にテレビCMなどで訴求するところだが、新型コロナの感染状況によってはマイナス効果になりかねない不安を抱えている。(関連記事:マーケター400人に五輪調査 「開催で企業イメージ悪化」が4割

 では、先日の東京オリンピック中継や特番では、公式スポンサー企業がどのくらいテレビCMを放映したのか。テレビ番組・CMをテキストデータ化した「TVメタデータ」を提供するエム・データ(東京・千代田)の協力を得て、ランキングした。

 東京オリンピック開催期間中、競技の中継から開会式、特番、ハイライトまで含む関東キー局の民放地上波の五輪関連番組で放映された公式スポンサー企業のテレビCM本数ランキングは以下の通り。

五輪関連番組で放映された公式スポンサー企業のテレビCM放映回数ランキング
五輪関連番組で放映された公式スポンサー企業のテレビCM放映回数ランキング

 1位は日本コカ・コーラで399回。2位のリクルート(225回)に大差をつけてのトップだった。同社は、アスリートや自治体、消費者とともに大会の成功を目指す「チーム コカ・コーラ」、1年待った分だけポジティブに楽しもうという思いを込めた「ENJOY“+1”」を掲げ、マラソンの大迫傑選手や車いすテニスの上地結衣選手、パラ走り幅跳びの中西麻耶選手らが出演するCMを放映。水谷隼・伊藤美誠ペアが金メダルを獲得した卓球・混合ダブルスの中継では、試合直後に放映した60秒CMから、CMキャラクターの綾瀬はるかとスマホで乾杯&プレゼント応募ができるスマホ連動キャンペーンが話題を集めた。

 2位リクルート(225回)は、7月24日から14年ぶりの新企業CM「迷ったら、ドキドキする方へ。」の放映を開始。マイクロドローンが団地の各世帯を通り抜けて、各人がそれぞれの“ドキドキ”に夢中になっている姿を映し出すワンカット構成の映像が話題になった。なお、同社グループのIndeed(インディード)などのCM(20回)を含めると245回になる。

 3位のアサヒビール(215回)は、「その姿をたたえよう」「その輝きをたたえよう」と題したCMで「スーパードライ」をストレートに訴求した。

 4位P&G(214回)のCM「Your Goodness is Your Greatness(あなたの善さが、あなたの良さ)」は、わが子を誇りに思う親の視点で語られるナレーションに沿って、模範的な行動を示す選手たちの姿を映し出したもので、車いすテニスの国枝慎吾選手も登場。

 5位のみずほフィナンシャルグループ(211回)は、「Jump!」をキーメッセージに掲げ、CM出演した柔道男子66キロ級の阿部一二三選手が金メダルを獲得したことから注目度も上がった。なお、みずほ銀行宝くじ部のCM(66回)を合算すると2位に繰り上がる。

 では、非公式スポンサー企業で五輪関連番組に積極的にCM出稿していたのはどの企業か?

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