車載OSは車の運転などを制御する「コントロールOS」と乗客が娯楽に利用する「娯楽向け車載OS」の2種類に分けられる。2019年以降は、どちらの領域でも、車載OSに関する競争が激しくなっている。

車載OSが運転をコントロールし、車内の乗客に娯楽も提供する時代がやってくる(写真/Shutterstock)
車載OSが運転をコントロールし、車内の乗客に娯楽も提供する時代がやってくる(写真/Shutterstock)

前回(第3回)はこちら

自動運転のコントロールOS市場は3者の寡占

 車の運転などを制御するコントロールOS市場では、「QNX」「Linux」「Android」の3つで市場シェアの大半を占める。各自動車メーカーは、これらのOS提供者と提携して自社用のコントロールOSを構築し、自動運転に対応するための開発を進めている。中国国内でいうと、阿里巴巴集団(アリババ集団)系の「AliOS」と華為技術(ファーウェイ)系の「HarmonyOS」が、コントロールOS市場に新たに参入している。

車載OSのうち主なコントロールOS
車載OSのうち主なコントロールOS

 コントロールOSの特徴をそれぞれ見てみよう。QNXは安全性が高いが、アプリに関するエコシステムに欠ける。Linuxは広範囲に応用されたOSであり使い勝手は良いが、安全性が若干弱い。Androidはエコシステムが最も優秀だが、もともとは車載用のOSではなかった。AliOSとHarmonyOSは、市場への参入こそ遅れたが、中国市場だけを見れば、そのローカルにおける優位は無視できない。ともにLinuxベースで開発されており、同じくLinuxベースで開発され、その後、広く普及したAndroidに対抗することが期待されている。