
全4回
中国における自動運転&車載OSの今
自動運転の研究は世界各国で進められているが、この領域で米国と並んで最先端を行くのが中国だ。中国の自動車メーカーはもちろん欧米日の自動車メーカー、主に米中のインターネット系企業などが入り乱れて、中国市場で自動運転車の開発と実用化に取り組む。清掃などを担う自動運転車は既に稼働しており、一般市民を対象にした自動運転車のサービスも、エリア限定ながら提供され始めた。中国における自動運転と、自動運転には不可欠となる車載OSが今、どのような状況にあるのか──。中国・清華大学と日本経済新聞が、清華大学内に共同で設立した清華-日経メディア研究所の研究員が、2020年9月に発行したリポートに基づき、解説する。
-
第1回2020.12.01中国の自動運転はどこまで発展しているのか自動運転の領域で米国と並び最先端を行くのが中国だ。中国における自動運転と、自動運転に不可欠な車載OSの現状を清華-日経メディア研究所の研究員が解説する特集の第1回。2030年までに国内自動車市場に占める完全自動運転車の割合を10%にするという長期の展望を掲げ、研究・開発に取り組む中国の自動車メーカーの動向を追った。
-
第2回2020.12.01ロボタクシーが中国で身近に 自動運転トラックの実用化も目立つ中国の自動運転の開発は、その利用シーンによって実用化の進展に大きな違いがある。清掃など作業用自動運転車は既に各地で稼働している一方、一般道路を走行する一般市民向けのサービスは実用化された地域が極めて限定されている。中国の自動運転車の開発&実用化の状況を、利用シーンごとに解説する。
-
第3回2020.12.032030年に自動運転車を10%に 中国政府が狙う自動車のデジタル化自動運転ビジネスに積極的に取り組むのはネット系企業と自動車メーカーだ。互いの良さを生かすため、提携も目立ち、中国政府当局も、こうした自動運転ビジネスの拡大を積極的に支持している。その一方、市場拡大に負の影響を与えかねない法的な規制が残っていることも考慮する必要がある。
-
第4回2020.12.03自動運転の車載OSバトルが開戦 Androidに覇権は取れるか車載OSは車の運転などを制御する「コントロールOS」と乗客が娯楽に利用する「娯楽向け車載OS」の2種類に分けられる。2019年以降は、どちらの領域でも、車載OSに関する競争が激しくなっている。