※日経エンタテインメント! 2020年12月号の記事を再構成
コロナ禍が世界中に吹き荒れた2020年。そんな状況でSNSの世界、とりわけタレントのSNS活用はどう変化したのか。SNSの口コミ分析を手がけるユーザーローカル代表取締役社長の伊藤将雄氏に話を聞いた。
コロナ禍でSNSの影響に明暗
──2020年は日本中がコロナに翻弄された1年でした。そんな状況がSNSに与えた影響はどんなモノだったでしょうか?
SNSが社会に与える影響力について、最初に認識されたのは2011年の東日本大震災だと考えられています。情報収集のためにツイッター(Twitter)の利用が急増しました。この時と同様に、今年もコロナ禍で情報を求める人たちがツイッターを活用するようになっています。そういう意味で、今年になってツイッターの影響力は再度アップしているといえるでしょう。
インスタグラム(Instagram)が流行し始めたのは16年ごろから。そこから4年間はインスタグラムはパワーを持ったSNSでした。しかし、外出先で撮った「映える」写真をアップすることで楽しんでいた人たちがコロナ禍で自粛せざるを得なくなった今年は、若干低調になったと見られています。ただ、調査データを見ると、現在は回復傾向を示すようになってきました。
この10年間、通信回線の高速化や動画コンテンツの増加とともに、着実に成長してきたのがYouTubeです。コロナ禍でテレビ出演が減ったタレントが、自前でチャンネルを開設する傾向が強くなりました。タレントとYouTuberとのコラボも相互にメリットが大きいために増えています。
こんな状況に合わせて、コロナ禍の今年は、これまでタレントの動画を見ていなかった人、さらにYouTube 動画を見ていなかった人も、YouTubeを楽しむようになってきました。リモートワークやリモート授業の合間に生まれたすき間時間に見る人も増えているかもしれません。
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