※日経エンタテインメント! 2020年12月号の記事を再構成

日経エンタテインメント!と日経クロストレンドが調査した「SNSタレントパワーランキング」。インスタグラムでは、渡辺直美、新木優子らフォロワー数上位のタレントたちがライブ配信を積極的に活用していることが明らかとなった。また、嵐、木村拓哉など大物のアカウント開設も引き続き活発だった。

女王・渡辺直美を脅かすのは誰か?
女王・渡辺直美を脅かすのは誰か?

 2014年の日本語対応以来、利用者を着実に伸ばしてきたInstagram(インスタグラム)。2019年3月時点での月間アクティブユーザー数は3300万人を誇っている。

 最もフォロワーを擁する芸能人・タレントは一体誰か。日経エンタテインメント!と日経クロストレンドが調査会社ユーザーローカルの協力を得て行った調査によると、1位に輝いたのはお笑い芸人の渡辺直美で944万2736人。日経エンタ!編集部は19年6月末にも同様の調査を行ったが、その時点での渡辺のフォロワー数は約888万人。すでに多くの支持を集めているにもかかわらず、1年強でさらに50万人以上も増やす結果となった。

 フォロワー数ランキングでは渡辺、2位ローラ、3位の水原希子を筆頭にトップ30のうち女性が20人を占める結果に。インスタグラムは女性ユーザーが多く、彼女たちのファッションアイコン的な地位を確立している人物が人気を集める傾向が続いているようだ。5位の佐々木希、7位の新木優子、13位の藤田ニコル、14位の桐谷美玲など、女性誌の専属モデル経験者が多く名を連ねている。

 昨年6月の調査時点から114万人以上もフォロワー数を増やし、18位にランクインした女優の今田美桜もファッション面での支持を集める1人。出演作品の告知に加えて、私服ファッションなどを投稿している。

ライブ配信の活用が活発化

 これまで写真や動画共有のSNSとして支持を集めてきたインスタグラムだが、コロナ禍での外出自粛が広がった2020年は、ライブ配信の場としても存在感を示した。2020年3月中旬と下旬を比較すると、全世界におけるインスタグラムのライブ機能(インスタライブ)の利用者数は50%増加したという。日本のアーティストやタレントも、動画やライブ機能を活用してファンと交流を図った。

 なかでも活用が巧みだったのは、女王・渡辺直美だ。彼女は3月にYouTubeチャンネルを開設したが、そのチャンネル名「NAOMICLUB」はインスタライブにてフォロワーから募集して決定。ファンと交流して満足度を高めつつ、フォロワーをしっかりとYouTubeに誘導。1カ月で登録者数50万人以上を獲得した。

 新木優子もインスタライブが話題を集めた1人。彼女は、離れた場所でも一緒に配信できる「コラボ」機能を活用し、中村アン、飯豊まりえ、谷まりあなど様々な女優・モデルとライブ配信を実施。プライベートな雰囲気が伝わる会話が話題を集めた。新木のフォロワー数は、昨年の調査時より約120万人も増えている。

 写真投稿は、ファッションやインテリアなどの参考にしたくなるスタイリッシュな内容が人気を集める傾向にある。一方、インスタライブでは「ファンとの距離の近さを感じさせる交流」であったり、既存メディアでは知ることのなかった「プライベート感のチラ見せ」が反響を集めるキーワードになっているようだ。

 男性タレントでは、フォロワー数約503万人の山下智久が4位でトップ。これにアイドルグループのが続く。嵐は19年11月3日にアカウントを開設すると24時間で170万人、2週間強で300万人を突破した。彼らもインスタグラムの様々な機能を駆使して、ファンと交流を図っている。4月20日からは月曜から土曜まで日替わりでメンバーがストーリーズに投稿する企画を実施し、インスタライブも数度開催。趣味や特技を生かした、彼らの日常に触れられる内容に、ネット上にはファンの歓喜の声があふれた。ちなみに、ストーリーズは24時間で投稿が消えてしまうため、こまめにチェックする習慣がついたというファンも多かったようだ。

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