
全10回
デザイン思考ベーシック
イノベーションの実現につながるとして期待されるデザイン思考だが、さまざまな解釈があり、理解にしにくいのも事実。本連載では、日本でデザイン思考を長年、見つめてきた著者が、デザイン思考の基礎から解説していく。なぜデザイン思考が求められているかが分かるはずだ。
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第1回2020.11.06なぜデザイン思考を学ぶのか 特徴や効果、方法論としての限界本連載ではデザイン思考の基礎を学んでいく。今回は、なぜデザイン思考が重要なのかを明確にしたい。そのうえで今後、デザイン思考で何が学べるかを解説していく。デザイン思考によって今までにない視点を得ることが、イノベーションの実現に近づく第一歩になる。
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第2回2020.11.12GEやハイアールの事例で考える、なぜ「人間中心」が重要なのか本連載ではデザイン思考の基礎を学んでいく。今回は、なぜデザイン思考で「人間中心」の考え方が重要なのかを明らかにする。「自社の問題を解決する」のではなく「顧客が抱えている問題や社会の課題を解決する」という発想がある。企業の視点を切り替えることが問われている。業界の常識は顧客にとっては意味がない。
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第3回2020.11.20「共感」とは何か 顧客を「ターゲット」と見るから失敗する連載3回目は筆者が開発した独自のフレームワークを活用し、デザイン思考の具体的なプロセスを学んでいく。今回は「共感」と呼ぶ過程について解説する。ユーザー観察が共感ではない。重要な点は企業中心の目線をいったん外すことにある。
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第4回2020.11.27「共感」に不可欠な「体験」「観察」「インタビュー」の落とし穴連載4回目では、「共感」と呼ぶ過程についてさらに深めていく。共感というと、自分の体験を重視する傾向があるが、それは共感ではない。なぜ顧客はそう考えるのか、その背景や原因を徹底的に考えることが共感につながる。
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第5回2020.12.04「ニーズ」とは必要性ではなく顧客が最優先で求めている「変化」デザイン思考の基礎を学ぶ連載の5回目は、「ニーズ」と「インサイト」について考えていく。ニーズとは一般に「必要性」と言われるが、デザイン思考ではやや異なる。ニーズの意味が分からなければ、インサイトの意味は理解しにくい。
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第6回2020.12.11「インサイト」に必要な3条件 顧客の観察だけでは導き出せない連載6回目は、デザイン思考で重要な「インサイト」の導き方について解説する。単に顧客の様子を観察しても、インサイトを把握することはできない。まずは企業や顧客の視点を明確にし、そのうえでどこが重なり、どこがズレているかを理解しなければならない。
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第7回2020.12.18インサイトから顧客を分析し、新規事業につなげる3つのステップ連載7回目は、詳細化のフェーズで学んできた「ニーズ」や「インサイト」から「業界の非常識」をつかみ、それを新しい事業機会につなげるプロセスを解説する。重要な点は企業視点ではなく、人間中心の視点で顧客が持つ“ストーリー”を分析・理解することにある。