
朝取れ鮮魚が新幹線や飛行機で輸送され、午後には都心で楽しめるようになる。地方の漁港と都市部を数時間で結ぶ物流網が整備され、さらに自宅までのラストワンマイルにもイノベーションが起きつつある。日経トレンディと日経クロストレンドが「2021年ヒット予測ランキング」の16位に選出した「超速駅ナカ産直市場」が、生鮮食品の流通の在り方を抜本的に変えそうだ。
※日経トレンディ2020年12月号の記事を再構成
【16位】「超速駅ナカ産直市場」
漁港から都心へひとっ飛び
時速320kmの新幹線に絶品「プリップリ」のサカナが“乗車”
北海道や東北、新潟で朝水揚げされた魚が、午後には都心の「駅ナカ産直市場」に並ぶ──。2021年、とびきり新鮮でおいしい魚は、仕事帰りに駅で買ってそのまま家に帰るのが新常識になる。新幹線や飛行機で地方の漁港と都市部を数時間で結ぶ「超高速鮮魚物流網」が整備されるからだ。
JR東日本は、新幹線の速達性と定時性の強みを生かした生鮮食材の定期輸送に本腰を入れる。首都圏と地方だけでなく、地方から地方への物流も整備したい考えだ。既に子会社のJR東日本スタートアップが魚卸のフーディソンなどと組み、新潟県新潟港から鮮魚を上越新幹線で運んで品川駅と五反田駅構内の鮮魚店に直送。地元でしか食べられない透き通った抜群の鮮度の魚を期間限定で販売している。
品川駅 JR東日本スタートアップ
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