
日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2021年ヒット予測ランキング」の1位に「無人駅&辺境グランピング」が選ばれた。無人駅や小学校跡、耕作放棄地などの遊休資産を活用したユニークな施設が次々とでき、3密を避けられる旅の選択肢が一気に広がるだろう。
※日経トレンディ2020年12月号の記事を再構成
【1位】「無人駅&辺境グランピング」
「何もない」が旅行の最先端に
手つかずの大自然をリゾートに昇華するサービスが次々と
何もない。そう見える場所が、極上の旅先になる。列島各地で遊休資産がグランピングの聖地に化け、劇的なビフォー・アフターを遂げるのだ。
駅舎との標高差なんと約70メートル。486段もの階段を下らなければたどり着けないホームを持つJR上越線の土合(どあい)駅(群馬県みなかみ町)。「日本一のモグラ駅」の異名をとるこの無人駅が2020年11月14日から、グランピング施設になった。「DOAI VILLAGE」だ。かつての駅務室はカフェに改修し、駅舎の隣にはかまくら型のテントと野外サウナを併設。地下のホームでは、クラフトビールの低温熟成に挑む。
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土合駅の乗降客数は1日20人程度にすぎない。「乗降」なので実情はわずか10人。知る人ぞ知る秘境駅が、実は観光名所になり得ると見せつけたのは20年9月の4連休だった。先行オープンしたカフェに連日100人前後が来店。普段の10倍もの人が降り立ったのだ。
JR東日本スタートアップとともにこの施設を仕掛けるのはVILLAGE INC.。全国でキャンプ場を企画運営するスタートアップだ。JR東日本管内には600以上の無人駅があり、橋村和徳代表は「土合駅に続く第2弾も準備中」と明かす。それだけではない。同社が仕込んできた新感覚のグランピング施設が、これから次々とオープンする。
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