緑茶「伊右衛門」が大ヒット ラベルレスが消費者の心をとらえる(画像)

日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2020年ヒット商品ベスト30」の11位に「サントリー緑茶 伊右衛門」が選ばれた。実は伊右衛門の売り上げは2005年をピークに減少傾向にあったが20年4月に液色を「緑色」に刷新すると、2020年1〜9月に前年比109%というV字回復を見せた。

※日経トレンディ2020年12月号の記事を再構成

シリーズ年間5500万ケースへ。シェア2位を追撃
シリーズ年間5500万ケースへ。シェア2位を追撃

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【11位】「サントリー緑茶 伊右衛門」

「緑の液色」映えの戦略が大当たり
年間5500万ケースのV字回復

 緑茶飲料は味が命——。そんな固定観念を打ち破り、「色」で差別化を図った「サントリー緑茶 伊右衛門」が、ペットボトル入り緑茶で旋風を巻き起こした。緑茶飲料は、液色が茶色のものが多いが、同社独自の技術で緑茶本来の鮮やかな緑の液色を開発したのだ。

 実は伊右衛門の売り上げは2005年をピークに減少傾向にあった。それが20年4月に「緑色」に刷新すると、1〜9月に前年比109%というV字回復を見せた。年間では、シリーズで目標の5500万ケースを超える見込みだ。スーパーなどのPOSデータによると、圧倒的王者の伊藤園「お〜いお茶」を単品では上回る月もあった。

 巧みだったのは、液色が引き立つラベルレスタイプを数量限定で発売したこと。コンビニでは目立つ位置に置かれ、多くの人の目に止まった。

 また通常タイプでもラベルで覆う面積を減らし、加えてラベルの裏やボトル自体に招き猫など縁起の良い絵柄を配した。思わずめくり、ゴミとして捨てやすい。これがサステナブル意識の高い消費者の心もとらえた。

注)525mLタイプの2020年のスーパーなどにおける千人当たり金額(日経POS)
注)525mLタイプの2020年のスーパーなどにおける千人当たり金額(日経POS)
液色を知ってもらうため、数量限定でラベルレスタイプを4月と8月に発売。好調を受けて、11月からはネット通販を中心にケース単位での通常販売を開始する
液色を知ってもらうため、数量限定でラベルレスタイプを4月と8月に発売。好調を受けて、11月からはネット通販を中心にケース単位での通常販売を開始する
テレビCMでも緑の液色を全面的にアピール
テレビCMでも緑の液色を全面的にアピール

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