日経トレンディと日経クロストレンドが発表した「2020年ヒット商品ベスト30」の6位に「AirPods Pro」が選ばれた。ノイズキャンセリング機能を搭載するとともに「密閉型」に進化。高性能なマイクを武器にテレワークの必需品となり、ライバルを圧倒した。

※日経トレンディ2020年12月号の記事を再構成

完全ワイヤレスではシェア24.3%でトップ
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【6位】「AirPods Pro」

密閉型に豹変し消音性能で他を圧倒
テレワークでも活躍し首位を堅持した

 2016年末に「耳からうどん」と言われた奇抜なデザインの「AirPods」によって、左右が分離した完全ワイヤレスイヤホンの市場をつくり上げたアップル。20年はその上位機で「ノイズキャンセリング(ノイキャン)人気」に火を付けた。

 周囲の雑音を電気的に打ち消すノイキャンは、長らくソニーなどが開発していた技術だが、完全ワイヤレスイヤホンへの搭載例は少なかった。アップルはノイキャン技術を独自に開発し、19年10月発売の上位機「AirPods Pro」に搭載した。

 それまでのAirPodsシリーズは、耳を圧迫しない「開放型」であることを特徴としていた。そのため発表前には、多くの専門家がAirPods Proも開放型だと予想していた。しかし開放型には周囲の雑音が聞こえやすい弱点がある。同社は君子豹変し、AirPods Proでは耳穴にぴったりはまる「密閉型」を採用。これによって遮音性が向上し、電車内でも雑音を気にせず音楽を聴けるようになった。「ノイキャンの性能では、現在でも世界でトップクラス。外部音取り込みモードで音が自然なのも良い」(AV評論家の折原一也氏)と評価されている。

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