商品を作るだけではなく、売り方までデザインする時代がきている。新型コロナが拡大し、実店舗だけでは立ち行かないこともある。そんな中、今年、地方からヒットした商品は何だったのか。北は北海道から南は沖縄まで、全国のヒット商品を19個まとめて紹介する。

※日経トレンディ2020年12月号の記事を再構成

前回(第2回)はこちら

北は北海道から南は沖縄まで、全国のヒット商品を紹介しよう
北は北海道から南は沖縄まで、全国のヒット商品を紹介しよう

大賞は「フルーツ大福」、ひもで切る「萌え断」が人気

 SNSの活用が見事にはまって大賞となったのが2019年10月にオープンした愛知県の弁才天が販売する「フルーツ大福」だ。大福を半分に切ったときの断面が写真映えすることに着目し、切り口が崩れにくい「ひも」を付属。イチゴやキウイなどの断面を撮影し、インスタグラムに「#萌え断」タグを付けて投稿する人が続出した。断面を共有したいという思いとインスタグラムの相性が良く、瞬く間に拡散された。

弁才天の「フルーツ大福」は、半分に切ると色鮮やかなフルーツの断面が現れる。専用のひもを付属し、断面を崩さずに切り分けさせる商品設計が当たった
弁才天の「フルーツ大福」は、半分に切ると色鮮やかなフルーツの断面が現れる。専用のひもを付属し、断面を崩さずに切り分けさせる商品設計が当たった

 オーナーの大野淳平氏は、広告やデザインの仕事をしていた過去を持つ。多くの企業の相談に乗ってきた経験を生かし、自分で何かを生み出したいと立ち上げたのが弁才天だった。フルーツ大福に勝機を感じ、「美しい断面を見せることで必ずシェアしたくなる。それには包丁ではだめで、ひもを使えばいいのではないか」と考えたという。

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