調査特集:アフターコロナの消費者

湖池屋は、新型コロナ禍によって変化した食生活や価値観に対応するスナック菓子「ニューノーマルおやつ」を2021年3月から順次発売する。朝食、昼食、夕食に次ぐ「第4の食」という新しいジャンル、新しい食のスタイルを開拓するという。

2021年3月下旬に発売予定の「ハッシュドポテト コクうま塩」と「ハッシュドポテト クリスピーベーコン」。細切り生じゃがいもを一口サイズのキューブ形にして揚げたスナック菓子。ザクザク、ほろほろとした特有の食感で、油も粉も手に付きにくいので、場所や時間を選ばずに食べられる。オープン価格(参考小売価格148円前後、税別)
2021年3月下旬に発売予定の「ハッシュドポテト コクうま塩」と「ハッシュドポテト クリスピーベーコン」。細切り生じゃがいもを一口サイズのキューブ形にして揚げたスナック菓子。ザクザク、ほろほろとした特有の食感で、油も粉も手に付きにくいので、場所や時間を選ばずに食べられる。オープン価格(参考小売価格148円前後、税別)

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 第1弾として3月下旬に発売する「ハッシュドポテト」は、細切り生じゃがいもを一口サイズのキューブ形にして揚げたスナック菓子。じゃがいもの濃いうまみを楽しめる「コクうま塩」と、本物のベーコンを混ぜ込んだ「クリスピーベーコン」の2つの味を用意する。4月上旬に発売する「ポテトと料理」は、本格的な料理の味わいをスナック菓子で再現し、「デミグラスハンバーグ」と「タルタルフィッシュ」の2種類を展開する。

 「タルタルフィッシュ」ではサーモン、卵、オニオンなど、実際にこれらの料理に使う具材を使ってソースを作り、それをポテトの生地で包んで焼き上げた。手軽に本格的な料理が味わえる、一口サイズの“小さなごちそう”だという。いずれもスナック菓子で料理の満足感を得られる、いわば「お菓子の形をした料理」というコンセプトなのだ。withコロナの時代、ニューノーマルの時代にこのようなスナック菓子を開発した背景には何があるのだろうか。

21年4月上旬に発売予定の「ポテトと料理 デミグラスハンバーグ」と「ポテトと料理 タルタルフィッシュ」。本格ソースに料理のおいしさを凝縮し、ポテト生地で包んだ。オープン価格(参考小売価格148円前後、税別)
21年4月上旬に発売予定の「ポテトと料理 デミグラスハンバーグ」と「ポテトと料理 タルタルフィッシュ」。本格ソースに料理のおいしさを凝縮し、ポテト生地で包んだ。オープン価格(参考小売価格148円前後、税別)

食事と間食の境界が曖昧に

 ポテトチップスを中心とする湖池屋の主力商品は、いわゆる“巣ごもり需要”の増加によって売り上げを伸ばしている。中でも高付加価値商品が好調で、「湖池屋プライドポテト」は前年比165%、「じゃがいも心地」は同173%、「KOIKEYA STRONG」に至っては同236%と大きく伸長した。

コロナ禍の下、販売が大きく伸びた湖池屋の商品「湖池屋プライドポテト」「じゃがいも心地」「KOIKEYA STRONG」。いずれも高付加価値商品で、「ごほうび」「くつろぎ」「ストレス解消」などの欲求を満たせる商品として評価されたと、同社では分析している
コロナ禍の下、販売が大きく伸びた湖池屋の商品「湖池屋プライドポテト」「じゃがいも心地」「KOIKEYA STRONG」。いずれも高付加価値商品で、「ごほうび」「くつろぎ」「ストレス解消」などの欲求を満たせる商品として評価されたと、同社では分析している

 「実際にユーザーに『コロナ禍で購入頻度が上がった食料品のジャンルは何ですか』という質問をすると、1番に挙がるのがスナック菓子だ」と湖池屋マーケティング部第2課次長の新井美彩氏は言う。スナック菓子の次に挙がるのがパン、即席麺、冷凍食品など「手軽に簡単に食べられる、簡便性の高い食品が上位を占める」(新井氏)。

 もう一つ、開発のきっかけになった調査がある。「『間食や食事を全部合わせて、1日に何食食べますか』という質問に対し、『4食以上』と答えた人が4割以上、さらに『間食が食事に置き換わってしまうことがある』と答えた人も4割ほどいた」(新井氏)。さらに、「ランチにかける時間についての質問では『30分未満』と答えた人が男性7割、女性5割ぐらいで、しかも年々、食事時間は短縮傾向にある。つまり、食事が簡素化し、食事と間食の境界が曖昧になってきている」と新井氏は言う。

 これを同社では食の「分食化」「乱食化」と呼んでいる。在宅時間が長くなり、外食に出かける機会が減っている状況下では、「この傾向は今後、より強くなる」(新井氏)。「分食化」「乱食化」のニーズに対応する商品が必要になってくるというわけだ。