書籍『マーケティング視点のDX』では、マーケティング視点のDXを「DX2.0」と命名。DXにマーケティング視点を取り込むためのフレームワークとして、「DX2.0の4Pモデル」を提唱している。Problem(課題)、Prediction(未来予測)、Process(改善プロセス)、そしてPeople(人の関与)だ。
DX(デジタルトランスフォーメーション)にマーケターが積極的に関与し推進する必要性を説く書籍『マーケティング視点のDX』(江端浩人著、日経BP、2020年10月19日発売)。本連載はその連動企画として、本書の一部内容や関連情報をお届けします。
DXを実行する側から見ると、DX1.0が基本的にIT視点であったのに対して、DX2.0はマーケティング視点を持って実現していくという違いがあります。
マーケティング視点は、商品・サービスにお金を払う消費者側の目線で見ることを意味します。消費者の立場になって、商品やサービスの必要性や重要性、「提供価値」「ベネフィット」と呼べるものは何かを追求する必要があります。消費者ニーズには、マーケティングリサーチで消費者モニターからヒアリングしたり、SNSの投稿から消費者の声を抽出したりすることで把握可能な顕在化されている内容もあれば、消費者の無意識に隠れていて言語化されていない、“インサイト”と呼ばれるものもあります。
では、マーケットのニーズを把握して望ましい反応を引き出すためにはどうするか。マーケティング戦略の立案において、「4P」と呼ばれる有名なフレームワークがあることはご存じでしょう。
DXにおいても、マーケットと向き合うために何らかのフレームワークがあった方がよいでしょう。
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