
シン・チホウ~コロナ後の新ライフスタイルと地域ビジネス
アフターコロナは見たことのない世界ではなく、「デジタル化」「多様性」「環境意識」といった後回しにしてきた問題が目の前に突き付けられただけ――。JR東日本でエキナカや青森A-FACTORYの立ち上げなどの地域活性化、カルビーで新規事業の仕掛け人として活躍した鎌田由美子氏がコロナ後の企業や個人の在り方、そしてシン・チホウ(新・地方)の可能性を探る。
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第14回2021.02.18日本には埋もれている「魅力的な観光資源」がたくさんある飲食業界と並んでコロナ禍で大打撃を受けたのが観光業界。しかし、テレワークの普及や副業解禁で地域や地域の人々と多様に関わる「関係人口」が増えていけば、新たな観光資源が生まれるでしょう。その結果、観光の概念も変わり、多くの地域でリーズナブルかつ個性的な旅の楽しみ方の選択肢が増えるはずです。
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第13回2021.02.12情報過多で手土産選びに消耗 語れるパーソナルギフトに注目「ものが売れない時代」「トレンドのない時代」といわれ、消費マーケットの長期低迷を嘆く企業が多い一方、次々に出版されるお取り寄せ本が人気となるなど、何を買ったらいいか分からない人も多くいます。人々が欲しがるものは変化し、「語れるもの」「サステナブル」が2大ポイント。語れるギフトは地域とつながれるギフトにもなり、見知らぬ土地に親近感が生まれます。
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第12回2021.02.04日本のサーキュラーエコノミーはブルーオーシャンだ2015年に国連サミットで採択されたSDGs(持続可能な開発目標)ですが、20年に一気に進んだように感じます。大企業のオジサマたちが襟につけるバッチのイメージから女性ファッション誌の表紙を頻繁に飾るバズワードとなり、消費自体がサステナブル(持続可能性)抜きに語れない時代になりました。
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第11回2021.01.28仕事と生き方が融合 ワークライフインテグレーションのすすめコロナ禍で世界が一気に変化した2020年、多くの人は「会社(仕事)中心」という従来の価値基準と正面から向き合うことを余儀なくされました。その結果、より柔軟な働き方・生き方を求める人は確実に増加し、その動きを察知した企業は制度だけでなく会社の在り方も変えてきています。
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第10回2021.01.20高感度イノベーターから拡大 都心在住者が「農業」に魅了される理由日本を代表する音楽プロデューサーの小林武史氏が大規模農場の経営に乗り出したり、都心で家庭菜園を始める人が増えたりなど、農業に魅了される人が増えている。その理由は一筋縄ではいかない自然の奥深さにあり、農作物が日々成長する「手触り感」を実感できることにある。
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第9回2021.01.18なぜファクトリエが食に 「消費者に服や食といった線引きはない」アパレル工場直結ブランド「ファクトリエ」が食事業をスタートしたきっかけは、食の支援プロジェクトで商品があっという間に完売したことだという。「自分たちで勝手に服屋だと決めつけているだけで、買う側は服や食といった線引きはないのかもしれないと気付いた」と山田敏夫代表は言う。
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第8回2021.01.04農業は知的で面白いゲーム 久松農園代表のマーケ思考(後編)「小さくても強い農業」の先駆者である久松農園代表の久松達央氏。良いコミュニティーに属し、物事を相対的に見る視点を持ったり、地域横断的な交流を深めたりできるかどうかも成否を分ける条件の1つだという。そのうえで、「農業は複雑で課題が見えにくいからこそ面白い。答えのない問いに挑むことが本当の知性」と語る。
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第7回2020.12.24「小さくても強い農業」の条件とは 久松農園代表のマーケ思考ONE・GLOCAL代表の鎌田由美子氏は「アフターコロナの世界では『小さくても強い農業』に大きな可能性がある」という。その先駆者である久松農園代表の久松達央氏に成功条件を聞いたところ、必要なのは技術や経験よりもマーケティングの発想だった。
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第6回2020.12.17農業「6次産業化」の誤解 全て自前でやるのが唯一の正解ではない農林水産省は「6次産業化」に力を入れていますが、1次産業の大半を占める家族経営の規模で全て自前でやるのは難しい。「餅は餅屋」でアライアンスを組んだほうが不得手な仕事に時間をとられることもなく、それぞれが収益化できるのです。
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第5回2020.12.10農業にはマーケティングが必要 消費者との間に「量」認識のズレマーケットニーズを捉えれば、地産品の収益はもっと上がる。マネジメントやマーケティングに長けたビジネスパーソンが参画することも、これから農業が活性化するための有効な手段ではないでしょうか。
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第4回2020.11.26シン・チホウでは地元の人が気づかない“埋もれた宝”が発掘される都市部のビジネスパーソンが地域の第1次産業に関わるチャンスが増え、コロナ以後の世界で新たな魅力を備えた “シン・チホウ(新・地方)”が生まれようとしています。地域には地元の人には見えない “宝”が埋もれていることが多いのです。
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第3回2020.11.12ワーケーションと副業解禁の拡大が“シン・チホウ(新・地方)”生むコロナ禍の影響で脚光を浴びている「ワーケーション」と「副業解禁」。これらをうまく生かし、東京のビジネスパーソンが地域の人々と協働して日本の地域産業の個性を磨き上げていく――。そこにコロナ後の世界に適応した“シン・チホウ(新・地方)”の可能性があるのではないだろうか。
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第2回2020.10.28コロナ後は地域の第1次産業にチャンスあり 鎌田由美子氏の原点“10倍速で訪れた近未来”であるアフターコロナの世界では、地域の第1次産業に大きな可能性がある――。エキナカや地域活性化の仕掛け人として知られる鎌田由美子氏が、青森のシードル工房「A-FACTORY」の開発秘話からその可能性をひもときます。
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第1回2020.10.15ニューノーマルの世界は10倍速で訪れた近未来の姿にすぎないアフターコロナは見たことのない世界ではなく、「デジタル化」「多様性」「環境意識」といった後回しにしてきた問題が目の前に突き付けられただけ――。JR東日本でエキナカや青森A-FACTORYの立ち上げなどの地域活性化、カルビーで新規事業の仕掛け人として活躍した鎌田由美子氏がコロナ後の企業や個人の在り方、そしてシン・チホウ(新・地方)の可能性を探る。