
全11回
共感する色、売れる色
「色」はブランディングにおいてもマーケティングにおいても最も重要な要素の1つだ。そして時代によって、色に対する生活者の感覚も変わっていく。「今」という時代性を色で捉え、色で個性を表現し、色で顧客の共感を得る。そんなカラーデザインで成功した商品の事例を紹介する。
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第1回2020.10.26コロナ禍で売れ筋カラーに変化あり 緑や黄色が売れるワケ「色」を効果的に使うことは、プロダクトデザインからコミュニケーション、ブランディングなどあらゆる場面で重要だ。新型コロナ禍の中、消費者の色の嗜好にも変化がある。今求められるカラーデザインのヒントを探る特集の第1回は、テレワークで需要が増えたインテリア雑貨の動きを追った。
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第2回2020.10.28コクヨ「スモーキーカラー」でミレニアル・ゼニアル世代を攻略コクヨが2019年10月に発売した新ブランド「KOKUYO ME(コクヨ ミー)」は、「CMF(COLOR:色、MATERIAL:素材、FINISH:加工)」の最新トレンドを取り入れ、「Tool(道具)」ではなく「Accessory(アクセサリー)」としての価値を追求。ターゲットはミレニアル世代、ゼニアル世代のアクティブワーカーだ。
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第3回2020.10.28通販大手フェリシモの「推し色」戦略 オタ活から新ブランドがカラーデザイン特集の第3回は、業績好調のカタログ通販大手フェリシモの新ブランド「OSYAIRO(おしゃいろ)」。自分の「推し」のイメージカラーを常に身近に置きたいという若い世代や女性の嗜好を捉え、自ら“オタ活”にいそしむ社員の部活動から生まれたブランドだ。
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第4回2020.10.30プリンスホテルPB伸長の秘密は“浅葱色” 美意識高い女性が支持高級スーパーの紀ノ国屋の飲料コーナーで、シンプルながらも目を引く商品がある。プリンスホテル(東京・豊島)が2018年に商品化したナチュラルミネラルウオーター「ASAGI NATURALLY SOFT(アサギ ナチュラリー ソフト)」だ。独自に開発した印象的なブランドカラーが、独特な存在感を放つ。
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第5回2020.10.30チキンやカルパッチョにも使える透明しょうゆが40万本のヒットしょうゆメーカーのフンドーダイ(熊本市)の「透明醤油」が売れている。見た目は透明ながら、味はしょうゆという商品。黒くないので、食材の色を引き立たせるという効果がある。フレンチやイタリアンなどのソースや下味に使うなど、これまでの和食以外の市場を狙った。2019年2月の発売以来、20年9月末までに累計で約40万本を出荷し、しょうゆの新たな需要を掘り起こすことができた。
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第6回2020.12.08日産フェアレディZ「Z Proto」 最新色イカヅチイエローの秘密2020年9月に日産自動車が発表した、新型「フェアレディZ」のプロトタイプ「Z Proto」。フェアレディZの現行モデルは08年発売の6代目「Z34」、初代モデルは1969年発売の「S30」。さらに前身に当たる「ダットサン・フェアレディ」まで遡ることができる、同社を代表するロングセラーモデルだ。Zプロトがまとう「イカヅチイエロー」こそ、その長い歴史から生まれた色といえる。
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第7回2020.12.08懐かしの小型文具「チームデミ」復活 深澤直人が選んだ色とはプラス(東京・港)は、1980年代に一世を風靡したコンパクトなステーショナリーセット「チームデミ」を現代風にリデザインし、2020年9月10日に発売した。デザインカンパニーを目指す同社の象徴的な商品を、35年もの年月を経て、なぜ、どのように復活させたのか。
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第8回2020.12.10セイコーのZ世代向け腕時計「fusion」 独特の色使いで魅了セイコーウオッチのカジュアルブランド「ALBA」のサブブランドとして、2019年10月に誕生した「fusion(フュージョン)」。ターゲットはZ世代で、コンセプトはジェンダーレス。“時計離れ”が進む若者にアピールしようと、独特のカラーデザインを駆使する。
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第9回2020.12.10金色のタクシー 名古屋を走る! “究極のおもてなし”を表現名古屋の街を、1台の金色のタクシーが走っている。フジタクシーグループ(名古屋市)の「金のフジタクシー」だ。同社が所有する504台のうち1台だけの特別な塗装で、その希少度とおめでたい色から「見た人には幸運が訪れる」とも言われている。新型コロナウイルス感染症の拡大が続く世の中に、少しでも明るい話題を届けたいという願いも込められている。
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第10回2020.12.15アフターコロナの色を考える 人気のアースカラーの次は?活動領域が異なる3人の若手デザイナーが、これまで手掛けた、それぞれのカラーデザインの考え方や反響を紹介。時代の変化を踏まえて今、注目している色、コロナ禍以降の生活者に求められそうな色などについて聞いた。
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第11回2020.12.15時代が求めるのは“ニューノーマル”を気持ちよく生きる色あらゆる産業分野にトレンドカラーの提案を行い、商品開発の指針を与えることでカラーデザインの向上と豊かな色彩生活を提案する日本流行色協会(JAFCA)。同協会が“ニューノーマル(新常態)”の生活に求められる色として示すのが「ニューニュートラルカラー」だ。