高級スーパーの紀ノ国屋の飲料コーナーで、シンプルながらも目を引く商品がある。プリンスホテル(東京・豊島)が2018年に商品化したナチュラルミネラルウオーター「ASAGI NATURALLY SOFT(アサギ ナチュラリー ソフト)」だ。独自に開発した印象的なブランドカラーが、独特な存在感を放つ。

東京・青山にある「紀ノ国屋インターナショナル」の飲料コーナー。淡い水色のラベルのペットボトルが、プリンスホテルが商品化したナチュラルミネラルウオーター「ASAGI NATURALLY SOFT(アサギ ナチュラリー ソフト)」(写真/丸毛 徹)
東京・青山にある「紀ノ国屋インターナショナル」の飲料コーナー。淡い水色のラベルのペットボトルが、プリンスホテルが商品化したナチュラルミネラルウオーター「ASAGI NATURALLY SOFT(アサギ ナチュラリー ソフト)」(写真/丸毛 徹)
[画像のクリックで拡大表示]

 「ASAGI NATURALLY SOFT(アサギ ナチュラリー ソフト)」のラベルは淡い水色で、しっとりとしたマットな質感に仕上げている。ごく一般的な四角形のペットボトルで、決して華美なデザインではない。だが、洗練されたパッケージの飲料を数多く扱う紀ノ国屋の売り場でも、独特な存在感を示している。ありそうでなかった色が、注目を集めるきっかけにもなっているようだ。

前回(第3回)はこちら

 実際、売れ行きは好調だ。2019年9月から全国の紀ノ国屋で販売を開始。消費者の反応が良かったため、翌月からはプリンスホテルへの注文を一気に3倍に増やしたという。20年8月の紀ノ国屋での売り上げは、19年の平均月間売上額と比べて20%増。紀ノ国屋(東京・新宿)の髙橋一実副社長はASAGIをこう評価する。

 「水の単価が下落している中、ASAGIは1本150円。ナチュラルミネラルウオーターとしては高価な商品だが、水のおいしさとパッケージの印象の良さなど、トータルで導入を判断した。特に販売が伸びている店舗は、青山の紀ノ国屋インターナショナルと、OMO KINOKUNIYA エチカ表参道店、紀ノ国屋 アントレ 恵比寿駅店。美意識の高い働く女性から支持されており、リピーターも少なくない」

マットな質感で仕上げた淡い水色のラベルが、店頭のLED照明によって、より引き立っている(写真/丸毛 徹)
マットな質感で仕上げた淡い水色のラベルが、店頭のLED照明によって、より引き立っている(写真/丸毛 徹)
[画像のクリックで拡大表示]

プリンスホテルが展開するPB事業

 プリンスホテルが水事業を開始したのは、12年。新潟県南魚沼市で同社が営業する「六日町八海山スキー場」で採取する天然の湧き水が、ナチュラルミネラルウオーターの中でも希少な硬度7の超軟水だったことから、商品化を決めた。

 まず、全国のプリンスホテルの客室で提供する無料のナチュラルミネラルウオーターとして採用し、プリンスホテルのロゴマーク入りのペットボトルで自社施設内の自販機や売店でも販売を開始。その後、この湧き水を使った他の商品開発にも着手し、18年にASAGIというスキンケアブランドを立ち上げた。ブランドの認知を高めるために、外販商品としてASAGIブランドのナチュラルミネラルウオーターを商品化。それが、ASAGI NATURALLY SOFTだ。

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。