日経トレンディ11月号では、初めて「ラジオ」を巻頭で特集する。その理由は、コロナ禍で急速にラジオリスナーが増えていることと、企業のプロモーションやファンを増やす手段として有力な選択肢になってきているからだ。誌面で紹介している独自アンケートの結果とともに、そのエッセンスを伝える。
ラジオというと、音だけの「オールドメディア」だと思っていないだろうか。実は、今最も旬なトレンドが集まるメディアといっても過言ではない転機が来ている。その象徴が、国内ネットラジオ最大手「radiko」の月間利用者数が2020年3月に急激に増加し、1000万人に迫ったことだ。起爆剤となったのは、新型コロナウイルスの影響による外出自粛や休校に加え、テレワークが広がったこと。6月にはやや減少したが、日間の利用者数は約170万人で、3月以前から30万人ほど増えているという。
radikoがサービスを開始した2010年はiPhone4が発売され、スマホが急速に普及し始めた年と重なる。14年には全国のラジオが聴ける「エリアフリー」機能、16年には1週間以内なら放送時間以外にも番組を聴ける「タイムフリー」機能を追加。昔からのファンのラジオ離れを防いだだけでなく、好きな芸能人やアーティストの生の声を聴きたいという若者も呼び込み、ラジオの新しい聴き方が広まっていった。
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ここで今回、日経トレンディが実施したWebアンケートの結果を見てみよう。「月に1~2回以上ラジオを聴く」というリスナーに対するアンケートで、その約半数が「コロナの影響でラジオを聴く機会が増えた」という回答をしている。ラジオを聴く時間帯についての設問では、「21時~23時59分」が6割近くと突出し、24時以降も半数。深夜ラジオの強さを表している。
さらに驚くべきことに、ほぼ100%に近い人がradikoを利用していた。もはや、据え置きのラジオのアンテナを立て、スピーカーから聞こえる音に耳をすませる……といった情景ではなく、ラジオはスマホで聴くメディアに変化していることが分かる。
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