※日経トレンディ2020年11月号の記事を再構成

外食気分を食卓で楽しむときに便利なのが市販の「メニュー用調味料」だ。素材にかけて調理するだけで料理ができる簡便さが受け、2020年4~7月は前年比106%と好調だった。今回は、「さっと作れる」7商品を紹介する(価格はすべて税込み)。

さっと作れて、外食に負けないおいしさを提供するメニュー用調味料が増えている
さっと作れて、外食に負けないおいしさを提供するメニュー用調味料が増えている

前回(第1回)はこちら

 売り上げ好調のメニュー用調味料。この流れを受けて、味の素が満を持して投入するのが「スチーミー 豚チャーシュー用」だ。外食では人気選手のチャーシューだが、どんな調味料を使えばいいか分からず長時間煮込む手間もかかることから家庭での出現頻度は低い。この問題を解決するもので、電子レンジを使って簡単かつレストラン級のおいしさで作れるようにした。

スチーミー 豚チャーシュー用
味の素(実勢価格278円)
 TRENDY ブレイク予測 ★★★★★ 

電子レンジで本格チャーシューが簡単に完成

タレ入りの専用パウチに豚の塊肉を入れ、電子レンジで加熱するだけで、手間が掛かるチャーシューが作れるメニュー用調味料。加熱中、ジッパーを閉じたパウチ内では塊肉から出る水分(蒸気)が肉に高い圧力をかけながら対流する。短時間であたかも長く煮込んだように肉を軟らかくできる
タレ入りの専用パウチに豚の塊肉を入れ、電子レンジで加熱するだけで、手間が掛かるチャーシューが作れるメニュー用調味料。加熱中、ジッパーを閉じたパウチ内では塊肉から出る水分(蒸気)が肉に高い圧力をかけながら対流する。短時間であたかも長く煮込んだように肉を軟らかくできる

 魅力の一つが、調味料があらかじめ入ったジッパー付きの専用パウチを独自開発し、豚の塊肉を入れるだけで完成する手軽さにある。ジッパーを閉めて電子レンジで加熱するとパウチが膨らみ、中は圧力鍋のような高温高圧状態になる仕組み。パウチの一部に蒸気吹き出し口が設けてあり、適度に蒸気を排出することでパウチの破裂を防いでいる。パウチが破れないギリギリの高い圧力を保ちながら、チャーシューを短時間で調理する工夫がある。

 しょうゆ、砂糖、ショウガ、ニンニクに加えて、肉を素早く軟らかくする成分や同社が発見したコクを出す成分「グルタミルバリルグリシン」を含む調味料もポイントだ。同社の他の製品にも使われているもので、短時間の加熱でも鍋でぐつぐつ煮込んだのと同じ深い味わいを出せる。「開発に2年かかり、3000回以上テストしてようやく完成した」(味の素)という。

約250gの豚の塊肉を2等分し、2つとも袋に入れてもみ込む。あとは電子レンジで8分加熱し、5分蒸らせば出来上がり。好みの厚さに切れば食卓を豪華に彩れる
約250gの豚の塊肉を2等分し、2つとも袋に入れてもみ込む。あとは電子レンジで8分加熱し、5分蒸らせば出来上がり。好みの厚さに切れば食卓を豪華に彩れる

 実食の感想 
出来たて熱々の肉を厚切りでぜいたくに味わえた。肉への味の染み込み具合は弱めで、肉自体はあっさりとした味わい。濃い味が好みならタレをたっぷりかけた方がよさそうだ。

このコンテンツ・機能は有料会員限定です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
この記事をいいね!する