9月26日午後3時から配信された公式番組「LEVEL5 TGS2020 Special Meeting」。期待のロボットゲーム『メガトン級ムサシ』、まもなく大型アップデートが行われる『妖怪学園Y ~ワイワイ学園生活~』、日本初お披露目となる『二ノ国:Cross World』についての情報がたっぷり語られた濃厚な2時間だった。

 東京ゲームショウ 2020 オンライン(TGS2020 ONLINE)の公式番組「LEVEL5 TGS2020 Special Meeting」は、お笑いコンビ・アメリカザリガニの平井善之さんによる番組MCのもと、3つのタイトルの情報がたっぷり語られた。

 最初に紹介されたのは『メガトン級ムサシ』(Nintendo Switch / PlayStaition 4)。オンライン協力プレー型ロボットアクションRPGだ。重量感ある大型ロボットを駆使し、荒廃した世界で戦う。ゲームの主人公・一大寺大和の声を演じる増田俊樹さん、レベルファイブ(福岡市)の日野晃博社長、『メガトン級ムサシ』のゲームディレクターを務める栗秋寿彦氏が登壇し、ロボットゲームならではの魅力が語られた。

左からアメリカザリガニ・平井善之さん、増田俊樹さん、日野晃博氏、ゲームディレクターの栗秋寿彦氏
左からアメリカザリガニ・平井善之さん、増田俊樹さん、日野晃博氏、ゲームディレクターの栗秋寿彦氏

 ゲームの映像が紹介された後、日野氏がロボットゲームならではの「重量感が出ない」ことに苦しんで作っていることを告白すると、栗秋氏も「そこはロマンですから、ちゃんとロボット愛を入れて作った」と返答。何度も何度も作り直して、金属製の巨大ロボットならではの質感・重量感にこだわっていることを力説した。

 世界が荒廃していることが伏せられたまま暮らしているシェルター内から、一癖ある少年少女たちが荒廃した世界に出て戦うというストーリー。主人公の声を担当した増田さんが「キャラクターの見た目にだまされないほうがいい。とくに大和は大変なキャラ。セリフがきわどい。数十年後に表現の幅が狭まると、このセリフは流せないかも」と語ると、日野氏も「性格がたけだけしい」と同意。ギリギリの表現を狙ったセリフが飛び交うゲームであることを匂わせた。

ロボットをカスタマイズするシーンでは実機プレーの様子が紹介された。重量感を感じられるよう何度も作り直したとのこと ©LEVEL-5.INC
ロボットをカスタマイズするシーンでは実機プレーの様子が紹介された。重量感を感じられるよう何度も作り直したとのこと ©LEVEL-5.INC
大迫力の戦闘シーン。しかし「もっと進化すると思ってほしい」と日野氏は語った ©LEVEL-5.INC
大迫力の戦闘シーン。しかし「もっと進化すると思ってほしい」と日野氏は語った ©LEVEL-5.INC

 また来年夏のアニメ化が決定したことも発表された。ロボットの質感まで表現されていて「アニメなのかCGなのか、その境界線のような作品」になるとのこと。こちらも期待大だ。

 最後に、ゲームディレクターの栗秋氏は「大変な思いもしつつ、愛を込めてゲームを作っていきたい」、主人公役の増田さんは「アニメも発表され、ガンガン盛り上がってくるので期待しています」と締めくくった。

『妖怪学園Y ~ワイワイ学園生活~』の大型アップデート情報も

 続けて紹介されたのはNintendo Switch用ソフト『妖怪学園Y ~ワイワイ学園生活~』の大型無料アップデート第1弾「エルゼ来るぜマルチプレイ」の情報だった。大人気の「妖怪ウォッチ」シリーズの最新作が、さらに面白くなるDLC(ダウンロードコンテンツ)である。

 こちらの作品でも声優を務める増田さん(雷堂メラ役)に加え、田村睦心さん(寺刃ジンペイ役)、井上麻里奈さん(玉田マタロウ役)をゲストに迎え、大型アップデートの情報を中心に楽しいトークが展開した。

左から、平井さん、田村睦心さん、井上麻里奈さん、増田さん
左から、平井さん、田村睦心さん、井上麻里奈さん、増田さん

 まずはゲームの感想を語るコーナーから番組は始まったが、いきなり田村さんがNintendo Switchを持っていないことを告白。「だって買えないんですよ。売ってない」と叫ぶと、増田さんは「じつは日野社長に文句がある! ゲームの序盤に敵としてメラが出るけど、あまりに弱すぎる!」と嘆き、井上さんは「セリフがとにかく多かった。このゲーム、移動中にキャラが勝手にしゃべり出すので、その分のセリフがいるんです」と苦労談を語り出す波乱の幕開けとなった。

 しかし無料アップデートの情報が発表されると、ゲスト3人とも真剣な表情に。今回のアップデートでは、レベル上限の解放、装備やスキルの追加、難易度「極」の追加、さらには新ストーリーの追加、移動速度が上がるジェットブースの導入、ガシャの稼働開始、そしてマルチプレーの解放など、中身は驚くほど盛りだくさんだったのだ。

 最後は、MCとゲスト3人によるオンラインマルチプレーの実演が配信された。新ダンジョン「風紀タワー」をプレー、全員で力を合わせて最上階のボスを目指し、見事に成功した。これらの大型アップデートは9月30日からスタートされることが告知され、『妖怪学園Y ~ワイワイ学園生活~』の紹介は終了となった。

追加ストーリーも充実。さらなる新キャラクターも登場する ©2020 LEVEL-5 Inc.
追加ストーリーも充実。さらなる新キャラクターも登場する ©2020 LEVEL-5 Inc.
こちらはマルチプレーの画面写真。通信中はチャットでのコミュニケーションが楽しめる ©2020 LEVEL-5 Inc.
こちらはマルチプレーの画面写真。通信中はチャットでのコミュニケーションが楽しめる ©2020 LEVEL-5 Inc.

「二ノ国」最新作はスマホアプリで登場

 最後に紹介されたのは、スマホアプリ『二ノ国:Cross World』。人気シリーズ「ニノ国」の最新版であり、スマホとは思えない美麗な映像を堪能できるRPGだ。

日本初お披露目となる『二ノ国:Cross Worlds』を紹介。右がクロエ役の三森すずこさん
日本初お披露目となる『二ノ国:Cross Worlds』を紹介。右がクロエ役の三森すずこさん

 まずは最新映像が紹介され、開発を手掛けるネットマーブルジャパン(東京・港)社長の遠藤裕二氏がゲームを解説。「世界でも評価の高いレベルファイブさんの『二ノ国』を、我々が手掛けられるのはうれしい」と語ると、日野氏も「ぼくは開発者と同時にゲーマーでもあるが、世界観がすごいし、スマホゲーとしてこれだけのクオリティーのものをいつでもどこでも遊べるというのはすごい。アニメを見ているかのような映像」と、その品質に太鼓判を押した。

 そこに映像ゲストとして、ゲーム内でソードマンの声を演じる神谷浩史さん、ウィッチの声を演じる花澤香菜さんも登場。「オンラインRPGはハードルが高いと思っている方も、これはソロでも楽しいのでプレーしてほしい」(神谷氏)、「自分の好きなようにカスタマイズして遊んでいただけたらけ」(花澤さん)と、ゲームの魅力をアピールした。

 そして、ここからは実機でのプレーが配信された。まずは序盤のストーリーを実際にプレーする様子が紹介された。いきなり城が炎上しているという、映画のクライマックスのようなシーンからスタートすることが明かされたのだ。

 その次は仲間と楽しむ「キングダム」というモードを大人数でプレーする様子が紹介された。声優の千葉翔也さん、動画クリエイターのMasuoさん、明日香さんの3人による対戦プレーだ。ひとつの街の中で、グワック(あひるのような鳥)を探し出す競争だ。

 そして最後に、3対3のチーム戦も行われた。さきほどの3人に、クロエ役の三森すずこさん、日野氏、遠藤氏が加わり、「空島の大乱闘」というモードをプレー。開発者の遠藤氏が優勢にゲームを進めるも、全員で狙い撃ちにするという流れでバトルは進み、和気あいあいとした戦いが展開。こうして、みんなでプレーするほどに楽しくなる『二ノ国:Cross World』の魅力が余すところなく紹介されたのだ。

スマホとは思えない美しいグラフィック。キャラクターたちはなめらかに動く。 ©LEVEL-5 Inc.  ©Netmarble Corp. & Netmarble Neo Inc. 2020 All Rights Reserved
スマホとは思えない美しいグラフィック。キャラクターたちはなめらかに動く。 ©LEVEL-5 Inc. ©Netmarble Corp. & Netmarble Neo Inc. 2020 All Rights Reserved
「キングダム」でのマルチプレー。全員でゲーム開発者の社長を攻撃するという展開に。 ©LEVEL-5 Inc.  ©Netmarble Corp. & Netmarble Neo Inc. 2020 All Rights Reserved
「キングダム」でのマルチプレー。全員でゲーム開発者の社長を攻撃するという展開に。 ©LEVEL-5 Inc. ©Netmarble Corp. & Netmarble Neo Inc. 2020 All Rights Reserved

謎のプロジェクトが進行中!?

 番組のラストには、もうひとつサプライズが用意されていた。日野さんが謎のプロジェクトが進行中であることを公表。ただ今回の番組は東京ゲームショウ内のものなので、「ゲームでないものは発表しちゃアカンよね」と判断し、詳細は20年10月5日に正式に発表するとのことだが、なにか新しいプロジェクトの存在が示唆され、2時間の番組は幕を閉じたのだった。

ゲームではない何かのプロジェクトが進行中らしい。10月の正式発表を待とう
ゲームではない何かのプロジェクトが進行中らしい。10月の正式発表を待とう

(写真提供/レベルファイブ)

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