イノベーションを起こし、ヒット商品を生み出すのは企業ではない。人である──。新市場を創造した人や画期的なマーケティング戦略を指揮した人を表彰する「マーケター・オブ・ザ・イヤー」。3回目となる2020年は5つの商品・サービスを生んだ5人を選出した。コロナ禍によって環境が一変する中、革新者は消費者の心理や社会のニーズをどう読み、逆境をビジネスチャンスに変えたのか。

 新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、3回目となる今回は、例年よりも約半年遅れて企画化。原則19年4月から20年8月までに発売された商品やサービスを手掛けた人物を対象とした。評価項目は下記の4つ。編集部に加え、外部審査員の選考を経て受賞者を決定した。大賞は10月9日(金)に発表する。

 まず、対象期間内に一定の売り上げや成果を生んだことを選出の条件とした。重視した評価項目は、商品およびマーケティング手法の新規性だ。画期性に加えて、パッケージデザインを含めた製品(Product)。価値とターゲット層に見合った適正な価格(Price)。ユーザーと継続的なつながりを持つなどの新たな流通形態(Place)。斬新な価値観を伝え、ユーザーのインサイトに訴えるプロモーション(Promotion)。「4P」として分類されるマーケティングの企画力や実践力を評価した。

 次に重視したのは市場創出力だ。既存カテゴリー内でのシェアの奪い合いにとどまらず、他のカテゴリーから消費者を獲得できたか、すなわち「潜在的な競争相手にまでリーチできたか」も要件と考えた。最後が影響力。動かしたユーザー数、ソーシャルを含めた話題性の規模の他、社会やライフスタイルに変化を生み出したかどうかも考慮した。

 これらを軸に、今回は5つの商品・サービスを生んだ5人を選出。勇士たちが語る“革新への軌跡”から、未来を創る一手を解き明かす。

2020年の革新的マーケター5人を発表!

「バーミキュラ フライパン」
愛知ドビー 副社長
土方 智晴氏
(記事は2020年10月5日公開)

『鬼滅の刃』(集英社・アニプレックス・ufotable)
アニプレックス プロデューサー(企画制作第1グループ 企画制作部4課 課長)
高橋 祐馬氏
(記事は2020年10月7日公開予定)

「ゴキブリムエンダー」
大日本除虫菊 マーケティング部 課長
奥平 亮太氏
(記事は2020年10月7日公開予定)

「ナイキ ヴェイパーフライ シリーズ」
ナイキジャパン ブランドマーケティング シニアディレクター
バーバラ・ギネ氏
(記事は2020年10月9日公開予定)

「こだわりレモンサワー 檸檬堂」
日本コカ・コーラ 最高マーケティング責任者
和佐 高志氏
(記事は2020年10月9日公開予定)

●マーケター・オブ・ザ・イヤー2020 審査員

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