2017年に俳優デビューして以来、着実にステップアップし続ける杉野遥亮。21年に入ってからも、新春スペシャルドラマ「教場Ⅱ」に出演し、「直ちゃんは小学三年生」「東京怪奇酒」では2クール連続でのドラマ主演を務めあげた。今、最も勢いのある俳優の一人となった杉野に、コロナ禍を経て変化したという胸の内を聞いた。

俳優 杉野 遥亮
すぎの・ようすけ。1995年千葉県生まれ。2015年「FINEBOYS」専属モデルオーディションでグランプリ受賞。17年に俳優デビュー以降、ドラマ・映画出演が続く。近作にドラマ「ハケンの品格」「教場Ⅱ」「直ちゃんは小学三年生」「アプリで恋する20の条件」「東京怪奇酒」など。20年12月にAuDeeで始まったラジオ「杉野遥亮の今度は長ズボン」も好評配信中

――2015年に「FINEBOYS」専属モデルオーディションでグランプリを獲得して芸能界に入り、17年に俳優デビュー。今、最も勢いのある俳優の一人となった杉野遥亮。日経トレンディが19年11月に「来年の顔」に選出した発表会では、「色々なことに挑戦したい」と意気込みを語ってくれた。そのブレイクの予想は見事に当たり、ドラマ・映画への出演オファーが引きも切らない。

――ところが作品中の杉野を見ると、「モデル出身の俳優」というステレオタイプな“イケメン”イメージをいい意味で裏切られる。20年6月クールのドラマ「ハケンの品格」(日本テレビ系)では、仕事ができず、情けなさ全開の新入社員。21年1月放送のスペシャルドラマ「教場Ⅱ」(フジテレビ系)では、凛々しい警官の卵役でファンを魅了したかと思えば、同じく1月スタートの主演ドラマ「直ちゃんは小学三年生」(テレビ東京系)では、なんとランドセルを背負った小学3年生を演じた。さらに同じ枠で2月に始まった「東京怪奇酒」で、2作連続の主演を務めたが、こちらも波乱含みの役どころ。着実に俳優として存在感を増しつつある今、何を思うのか、胸の内に迫った。

杉野 「直ちゃんは小学三年生」はコロナ禍による外出自粛で色々な仕事がずれ込んだことで、出合うことができた作品の一つです。お話を頂いたとき、この役は絶対に自分がやりたいと思いました。大人がランドセルを背負って半ズボンをはくという見た目のインパクトだけじゃなく、純粋で真っすぐな直ちゃんの言葉は、物事の本質を捉えることができるんじゃないか。大人になって忘れてしまった大切なことや素朴な疑問を見てくださる方に届けられるんじゃないか、と思ったからです。

 子供の頃って、早く大人になりたかったじゃないですか。果たして、大人になった僕は今、なりたかった大人になれているのか。僕にも憧れの人がいて、子供の頃すごくかっこいい!と思っていたんだけど、彼が就職して何年かして会ったときには、「あれ、普通の大人だな」と思ったんですよ。僕も、子供の目には普通の大人だと映るのかな。直ちゃんを演じながら、そんなことを考えました。

 20年後半から、本当に色々な役をやらせていただきました。思えば、気持ちを切り替えるために使える時間はほとんど無くて、自分でもよくやっていたなあと思います(笑)。ただ僕の場合、役づくりをするとき、自分と向き合って自分の中にあるものを引っ張り出し、一人で台本を読み込んで役を組み立てるというより、現場に入ってからのインスピレーションで役に近づいていくことが多いんです。だから、さほど無理なくできたのかもしれません。

 「ハケンの品格」ではコネ入社の新入社員、井手裕太郎を演じました。イマイチやる気に欠けた一見残念な新人なんですけど、僕、この人すごく面白い人だなあと思って。誰にもこびたりへつらったりすることなく、嘘がない。もちろん問題を起こしたりするんだけど、井手裕太郎は否定しちゃいけない人だ、と思いました。

 だからこそ、見てくれた人にとって「憎めない人」にしなければ。そのためには、演ずる僕自身が、井手裕太郎をめちゃくちゃ肯定すること。そのうえで、この人物を具体的にどうつくっていけばいいのか。つかみ所のない人物だけに悩んでいたのですが、衣装合わせのときに渡された眼鏡を見て、「ああ、こういう眼鏡をかける人なのか」と思ったとたんにパーンと全部つながりました。

 考えてみれば、直ちゃんのときも衣装合わせでピンときて、あとはムクムクとイメージが湧き上がってきた。衣装や小道具が発火点になってインスピレーションで役をつくっていき、あとは現場に入ってから出てくるものに任せました。

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