スイーツ界のトップブランドでありながら、とらや、セブンイレブン、ミスタードーナツとジャンルを問わずコラボレーションを展開する「ピエール・エルメ・パリ」。その狙いをifs未来研究所所長の川島蓉子氏が分析する。

ピエール・エルメ・パリととらやのコラボレーションから生まれた小形ようかん「イスパハン」(現在は販売終了)
ピエール・エルメ・パリととらやのコラボレーションから生まれた小形ようかん「イスパハン」(現在は販売終了)

 前回前々回と、アパレル業界で広がっているコラボについて触れた。コラボは今やアパレルだけでなく、食や住宅、百貨店やコンビニといった小売り、交通機関など、あらゆる領域で盛んに行われている。

 コラボがなぜここまで浸透したのか。1つは知名度の高い、あるいは意外性のあるブランド同士が組むことで、話題を集めて売り上げや集客につなげる効果が大きいこと。もう1つは、異なる分野のブランドとコラボすることで互いに刺激を与え合い、創造力を研磨できることだ。いずれにせよ、これからの時代はブランドが強くなるため、コラボが大事な要素になっていくことは間違いない。

ピエール・エルメと「とらや」は展覧会までコラボ

 「ピエール・エルメ・パリ」(以下、ピエール・エルメ)は、スイーツ界のトップブランドとして、押しも押されもせぬ存在だ。マカロンやチョコレートをはじめとするフランス菓子の数々、パッケージやショップのインテリアなども憧れを誘う。

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