アパレル業界は時代の流れに敏感なはずで、その隆盛期をつくったのが今のマネジメント層であることを鑑みると、商いの勘は働いていたに違いない。なぜもっと早くデジタルシフトに手を打てなかったのか。

 ファストファッションの雄「ZARA」などを展開するインディテックスが2020年6月、一気呵成(かせい)にデジタルシフトを進める方針を打ち出した。22年までに実施する27億ユーロ(約3286億円)の投資のうち10億ユーロ(約1217億円)をデジタルに振り分ける。世界で約7400あるリアル店舗を21年中に約6700~6900まで減らすという。

 リアル店舗とオンラインの連動など以前から進めてきたデジタルシフトを、明快なプランに基づいて戦略的かつ猛スピードで実践していく。巨体であるにもかかわらず、経営判断と実践が俊敏。業界のリーダー的存在であるのもうなずける。

「ZARA」などを展開するインディテックスはデジタルシフトを進める方針を打ち出した(写真/Shutterstock)
「ZARA」などを展開するインディテックスはデジタルシフトを進める方針を打ち出した(写真/Shutterstock)

この記事は会員限定(無料)です。

有料会員になると全記事をお読みいただけるのはもちろん
  • ①2000以上の先進事例を探せるデータベース
  • ②未来の出来事を把握し消費を予測「未来消費カレンダー」
  • ③日経トレンディ、日経デザイン最新号もデジタルで読める
  • ④スキルアップに役立つ最新動画セミナー
ほか、使えるサービスが盛りだくさんです。<有料会員の詳細はこちら>
1
この記事をいいね!する