
川島蓉子「アパレルに未来はあるか」
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- 第36回
- 2022.06.22
大丸松坂屋はなぜ谷中の古民家をリノベして研究所にしたか 2022年7月21日にオンラインイベント「日経クロストレンドFORUM 2022」に登壇する大丸松坂屋百貨店の澤田太郎社長。東京の下町である谷中の古民家をリノベーションして「未来定番研究所」を設けた狙いとは? ジャーナリストの川島蓉子氏が迫る。 -
- 第35回
- 2022.06.21
大丸松坂屋・澤田社長の原点 阪神大震災直後でもバーゲンせず 2022年7月21日にオンラインイベント「日経クロストレンドFORUM 2022」に登壇する大丸松坂屋百貨店の澤田太郎社長。ブランド服のサブスク「アナザーアドレス」やショールーミングスペース「明日見世(あすみせ)」など、新たな試みに次々に取り組む澤田社長の原点をひもとく。 -
- 第34回
- 2022.05.31
ゴールドウイン渡辺社長の原点 スパルタで鍛えられ、挑戦心養う 看板ブランド「ザ・ノース・フェイス」をトップブランドに押し上げた立役者として知られるゴールドウインの渡辺貴生社長。営業職時代は地方出張して1件も成約できず、「仕事が取れるまで帰ってこなくていい」と言われてしまったこともあったという。 -
- 第33回
- 2022.05.30
ゴールドウイン渡辺社長「創造的であることが何より大事」 看板ブランド「ザ・ノース・フェイス」をトップブランドにまで押し上げた立役者として知られるゴールドウインの渡辺貴生社長。最も刺激を受けた人物はファッションブランド「コム デ ギャルソン」の川久保玲氏だという。「同じことを絶対に繰り返さず、何かに挑戦している姿勢に強烈な刺激を受けました」 -
- 第32回
- 2022.02.22
宇宙一のバイヤーになりたい 百貨店の“5つの財産”生かす カリスマバイヤーの藤巻幸夫氏に鍛えられ、「宇宙一のバイヤーになる」と感性を磨くために休暇と給料のほとんどを費やしていたという、三越伊勢丹ライフデザイングループの中北晋史グループ長。「これからの百貨店が大事な財産として進化させなければならないポイントは5つほどある」という。 -
- 第31回
- 2022.02.21
三越伊勢丹の「暮らし」支える熱血漢 不動産事業への出向が教訓に 三越伊勢丹でアパレルと化粧品、食品以外の暮らしに関わる領域を担当するライフデザイングループの長を務める中北晋史氏。顧客のニーズをつかむ大切さを実感したのが、不動産事業への出向だった。そこで百貨店事業と不動産事業の違いをマンガ仕立てのレポートにまとめて社内で配布したという。 -
- 第30回
- 2021.12.23
大丸松坂屋ファッションサブスクに申し込み殺到、意外なニーズ 大丸松坂屋百貨店のファッションサブスク「AnotherADdress(アナザーアドレス)」の事業責任者を務める田端竜也氏。社内で異論噴出の中、「百貨店ビジネスとサブスクビジネスは相乗効果が見込める」と、提案当初から理解してくれていたのが、現在社長を務める澤田太郎氏だった。 -
- 第29回
- 2021.12.20
大丸松坂屋百貨店が「高級アパレルサブスク」を始めた理由 大丸松坂屋百貨店が始めたファッションサブスクリプションサービス「AnotherADdress(アナザーアドレス)」の事業責任者を務める田端竜也氏。事業展開にあたっては「小売業がアパレルのレンタルをするのはいかがなものか」といった声も少なくなかったという。 -
- 第28回
- 2021.12.16
ビームス「産地コラボ」仕掛け人 心がけているのは「褒めること」 ビームスの“日本”を発信するショップ「ビームス ジャパン」のディレクターを務める鈴木修司氏。バイヤーとして日本の産地を駆け巡る鈴木さんが産地でのものづくりで心がけているのは「褒めること」。何十年も続いてきたものには必ず良さがある。そこを探すところから始めるという。 -
- 第27回
- 2021.12.13
“アツい冊子”自主製作するビームス名物バイヤー 熱量の原点 ビームスのサーフ&スケートブランド「SSZ(エス エス ジィー)」ディレクターの加藤忠幸氏は、自分が手掛けた商品に対する思いやその背景を発信するZINE(個人が自主製作する冊子)を作り続けている。「大量でないものの意味を問うてみたい」という。 -
- 第26回
- 2021.10.08
職人技の付加価値化に挑む布デザイナー オンワードとも協働 日本の工場と一緒に布を作り、数々のブランドからオーダーを受けてきたテキスタイルデザイナーの梶原加奈子氏。工場の技や志がいくら優れていても、旧態依然とした感覚のままでは時代にフィットしたものづくりにはならない。未来に向けた発想をし、それを実現しようと切磋琢磨(せっさたくま)するところに、新しいものづくりが開けていく。 -
- 第25回
- 2021.10.07
「ルイ・ヴィトン」「ロエベ」もオーダーするニッポンの布デザイナー 日本の工場と一緒に布を作り、数々のブランドからオーダーを受けてきたテキスタイルデザイナーの梶原加奈子氏。日本のアパレル関連工場が立ち行かなくなっていく中、「日本の工場や職人の高度な技を暮らしの中に取り入れてもらいたい。職人さんの生命線を広げていく役割を担っていきたい」と言う。 -
- 第24回
- 2021.09.08
人気アパレルブランド「スナイデル」 最初は鳴かず飛ばずだった マッシュホールディングスを代表する人気レディースブランド「スナイデル」。意外にも最初は鳴かず飛ばずだった。そこで改めてコンセプトを掘り下げ、「服をジャンルで区分するのではなく、自由に組み合わせて自由に着こなす」というスタイルの提案に徹した。 -
- 第23回
- 2021.09.07
マッシュ近藤社長がコロナ禍でコスメブランドを立ち上げた「覚悟」 コロナ禍でコスメブランド「スナイデル ビューティ」を立ち上げたマッシュホールディングスの近藤広幸社長。2022年までにBX(ビジネストランスフォーメーション)を達成する道程を見据え、「スタートしてからの1年で苦労しておけば、回復したときに体力がついている。“未来への投資”と判断した」という。 -
- 第22回
- 2021.08.16
五輪開会式で話題“ふわふわドレス”のきっかけは「ハギレ」 東京五輪開会式でMISIAが着用して話題となった“ふわふわドレス”。手掛けた「トモ コイズミ」のデザイナー、小泉智貴氏の独自性の強いスタイルが生まれたのは、4年ほど前のことだった。昔ながらの繊維の問屋街を巡っていて、色とりどりのオーガンディが並んでいるのが目に留まったのだ。 -
- 第21回
- 2021.08.02
五輪開会式のMISIA衣装を作った「トモ コイズミ」の独自性 東京五輪開会式で君が代を歌ったMISIAのカラフルな衣装を手掛けた「トモ コイズミ」のデザイナー小泉智貴氏。「舞台装置みたいな巨大なドレスに憧れていたが、日本では需要がないと捉えていた。方向性を変えるのではなく、市場を探すことで自分の“やりたい”を生かそうとしてきた」という。 -
- 第20回
- 2021.07.12
アパレルの未来は“ 1%から見るファッション ”にある アパレルの未来について、ファッション業界紙「WWDJAPAN」の村上要編集長は「“1%から見るファッション”を認め合うことが大事」と言う。1%を小さいと捉える向きもあるが、その1%を確実に獲得できれば、それなりの規模のマーケットでブランドを確立できるのだ。 -
- 第19回
- 2021.07.05
異色のファッション紙編集長は元事件記者 奇抜な格好で周囲あ然 ファッション業界紙「WWDJAPAN」の村上要編集長は、静岡新聞の事件記者という異色の経歴を持つ。奇抜な格好で警察や事件現場に出入りし、上司からは「職場はファッションショーじゃない」と注意され、警察では非行少年を引き取りに来た兄弟扱いされたこともあったとか。 -
- 第18回
- 2021.06.14
マザーハウス流SPAの神髄 効率化より“喜びの循環”をつくる マザーハウスはバングラデシュに自社工場を持ち、ものづくりから販売までを一貫して行っている。なぜか。代表兼チーフデザイナーの山口絵理子氏がやりたいのは良質なものづくりに取り組むことでバングラデシュの人を喜ばせ、顧客にも喜んでもらう。いわば“喜びの循環”をつくることにあったのだ。 -
- 第17回
- 2021.06.07
前へならえができなかった 「マザーハウス」ものづくりの原点 「途上国から世界に通用するブランドをつくる」を企業理念とするファッションブランド「マザーハウス」。その理念の背後には、創業者の山口絵理子氏がずっと抱えてきた「マイノリティにも生きる価値はある」という思いがあった。 -
- 第16回
- 2021.04.26
ピエール・エルメ“全方位コラボ”の理由 とらやからミスドまで スイーツ界のトップブランドでありながら、とらや、セブンイレブン、ミスタードーナツとジャンルを問わずコラボレーションを展開する「ピエール・エルメ・パリ」。その狙いをifs未来研究所所長の川島蓉子氏が分析する。 -
- 第15回
- 2021.04.12
ユニクロ、H&Mと有名デザイナーのコラボは「愛用品」になるか 2004年のカール・ラガーフェルド以来、今や定番となったファストファッション「H&M」と有名デザイナーのコラボ。「あのデザイナーの服がこの価格で」という驚きはあるが、筆者は何度も袖を通す愛用品にはならなかったという。その理由はファストファッション側の「らしさ」の希薄さだった。 -
- 第14回
- 2021.03.29
グッチとドラえもんの異色コラボが好調 高級ブランドの狙いは 「グッチ」と「ドラえもん」のコラボ商品が好調という。「ルイ・ヴィトン」もこれまで多くの異色コラボを展開してきた。PR効果や売り上げ、客層の拡大だけではない、ラグジュアリーブランドが異色コラボに取り組む真の狙いとは。 -
- 第13回
- 2021.03.08
百貨店の「モノ選びのノウハウ」と「手厚い接客」はなぜ失われたか 欧米の百貨店は、買い取りが一般的。顧客から見れば、そのほうがその百貨店独自の視点が見え、選択肢が増えるから望ましい。日本の百貨店は消化仕入れが多いことから、どこに行っても似たような商品が並ぶ。店頭の品ぞろえも、取引先に任せているケースが少なくないからだ。 -
- 第12回
- 2021.02.17
百貨店は「買い回り」の価値を再構築せよ 目的ありきであれば、ECが圧倒的な優位。しかし、人は思いもかけないものに出合いたいと考えているし、そこに価値や意味を感じるものだ。それこそ、買い回りで生活提案できる百貨店の力の見せどころではないだろうか。 -
- 第11回
- 2021.02.01
日本の百貨店は世界の最先端だった 海外のバイヤーも認めた価値 日本の百貨店の価値は“時代の半歩先を行く新しさ”と“上質で豊かな暮らし”を提案するところにあり、買い物という行為そのものを変える画期的業態だった。しかしバブル崩壊後、それまで世界の最先端を行っていた百貨店に“上質さ”を提案する余裕はなかった。 -
- 第10回
- 2021.01.18
“手の届く高級”ブランド「コーチ」 何度も再生を果たした理由 LVMH、ケリング、リシュモンという三大高級ブランドグループには属さない米国ブランド「コーチ」は何度も危機を迎えながらもその理念に立ち返り、再生を果たしてきた。そして、同ブランドの現在の課題は、成長の原動力となった“手の届く高級”からの脱皮だろう。 -
- 第9回
- 2021.01.04
ルイ・ヴィトンはなぜ世界的ラグジュアリーブランドになれたか 1854年、パリにある1軒の旅行かばん専門店からスタートしたルイ・ヴィトンはいかにして世界的ラグジュアリーブランドになったのか。そこには卸ビジネスから直営店ビジネスへ、バッグブランドからファッションブランドという大きな戦略的転換があった。 -
- 第8回
- 2020.12.14
○by X、○from X…似た名前のアパレルショップが乱立する理由 国内出張するため、久しぶりに東京駅を訪れた。新店も含めて無数の店が軒を連ねている。ただ多いこともあるのか、それぞれ知恵を絞って差異化を図っているようなのに、よく見ても違いが分かりづらい。同質化しているのは、アパレルだけでなく、他業界でも同様と感じた。 -
- 第7回
- 2020.11.30
なぜアパレルショップには似たような商品ばかりが並ぶのか コロナ禍で、街に出て買い物をする必然性がなくなった。アパレルは不要不急であり、ネットで買えばいいこと。頭では分かっているのだが、生来の服好きな上、気持ちを上げるにはやっぱり服が必要と、自分に言い訳しながら買い物に出かけた。 -
- 第6回
- 2020.11.16
ファッション×デジタル=ECではない アバターにブランド服 ファッション最高峰のひのき舞台であるパリコレがデジタルに場を移し、リアルでは体験できない新たな形のショーが生まれている。また、ラグジュアリーブランドがアバターファッションに続々参入。ECだけではない、ファッション×デジタルの新たな可能性を探る。 -
- 第5回
- 2020.11.02
アパレル業界のデジタルシフトが遅れた“2つの理由” アパレル業界は時代の流れに敏感なはずで、その隆盛期をつくったのが今のマネジメント層であることを鑑みると、商いの勘は働いていたに違いない。なぜもっと早くデジタルシフトに手を打てなかったのか。 -
- 第4回
- 2020.10.19
急増するアパレル激安業態「オフプライスストア」は正しい戦略か 売れ残ったアパレル商品を激安で販売する「オフプライスストア」。企業にとっては在庫を消化する有用なチャネル、消費者にとっては都心近辺でお買い得商品が手に入る場所と、両者にとってメリットがあるように見える。だが、本当にそうだろうか。 -
- 第3回
- 2020.10.05
アパレル業界はなぜ「セール前倒し」をやめられない? シーズン最盛期にセールの札が並ぶようになったアパレルショップ。そのために、コストを抑えたセール専用商品をつくるブランドまで出てきている。これでは短期的に売り上げを確保できても、中長期的には企業やブランドの価値を下げることになりかねない。 -
- 第2回
- 2020.09.23
なぜアパレル業界の「半年サイクル」が通用しなくなったのか ファッション業界独特の「春夏」「秋冬」という半年サイクルからの転換が求められているのは、消費者が新しさに価値を見いださなくなったこと、そしてサステナビリティーへの対応ニーズが大きい。半年ごとにトレンドを提案し続けるファッションのありようにもはや説得力はないのだ。 -
- 第1回
- 2020.09.07
「アパレル企業続々破綻」の真相 時代とずれたシステムを放置 ブルックス ブラザーズ、レナウン……名門アパレルブランドなど、国内外のアパレル企業が次々に破綻。これは時代とずれていることに気づきながら放置してきた“既存システム”の問題が、一気に現象化しただけではないか。長年ファッション業界を見てきたifs未来研究所所長の川島蓉子氏が斬り込む。