
企画・印刷・出版を手掛ける研恒社(東京・千代田)とデザインファームのkenma(東京・新宿)は、「SlideNote(スライドノート)」と呼ぶルーズリーフのノートを2020年12月に発売する。一般的なルーズリーフと違い、穴なしの紙も1つにまとめることができるのが最大の売り物だ。
「ターゲットはデザイナーや建築設計士、語学学習者、スポーツ関係者など。ノートに手書きしながら作業するビジネスパーソンを狙う」と研恒社の神崎太一郎社長は言う。
一般的なルーズリーフはノート用紙を追加して使える点が特徴だが、穴が開いた専用紙しか増やせない。スライドノートの場合は紙をとじる部分を横にスライドさせ、内蔵した独自の金属クリップで紙を挟み込むという機構を備えるため、ノート用紙だけでなくメモやスケッチを書いた紙、会議資料など穴なしの紙も1つにまとめることができる。
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価格は未定だが、2000円前後になる見込みだ。Amazonをはじめ、大手量販店での販売を予定している。まずはA4判から始め、ニーズに応じてB5やA5などのサイズにも展開していく方針。
研恒社とkenmaが共同で事業を立ち上げたきっかけは、研恒社が応募した19年度の「東京ビジネスデザインアワード」にあった。研恒社は16年に表紙デザインや罫(けい)線の種類、紙の種類などの仕様をユーザーが自由に選べるノート設計システム「kaku」を発売。このシステムをさらに発展させた新サービスを創出したいと考えて、kenmaと手を組んだ。
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