マーケターは、どう商品サービスを認知し、関心を持ってもらい購入につなげるかを表す「カスタマージャーニー」を描くことがある。典型的なユーザー「ペルソナ」を想定するのも一般的な手段だが、マーケティングDXの専門家、垣内勇威氏は安易なカスタマージャーニーやペルソナ作りには異議を唱える。
マーケティング担当者から「UX(ユーザーエクスペリエンス)」や「カスタマージャーニー」という言葉を聞く頻度が増えた。既知の方も多いだろうが、UXとは製品やサービスを使用することで得られるユーザー体験全体のことであり、カスタマージャーニーとは製品やサービスと顧客との接点を「線」で捉えて見える化したものだ。
デジタルの普及により、「検索」「SNS」「アプリ」など、製品やサービスと顧客との接点の種類が爆発的に増えた。そのため企業は、その複雑化する顧客コミュニケーションを可視化しなければ最適な打ち手が分からなくなった。マーケティングDXを推進するにあたって、UXやカスタマージャーニーといった顧客行動の理解はより重要性を増してきている。
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この「UX」や「カスタマージャーニー」と口には出しつつ、妄想だけで顧客を語るマーケターが後を絶たない。
例えば、あなたの会社のWebサイトに「会社名」を検索して訪問するユーザーが、どこであなたの会社を知り、何のためにサイトを訪れて、何を見れば商品を買ってくれるのか、答えられるだろうか? あなたは、どの経路からのユーザーが多く、経路ごとのユーザー人数比はどうか、大まかにでも把握しているだろうか?
もしこの問いに即座に答えられないならば、あなたはUXもカスタマージャーニーも一切追求できていないし、マーケターとして不十分といわれても仕方がないだろう。
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