アフターコロナ働き方&オフィス改革

新型コロナウイルス感染症は、オフィスやオフィスビルの在り方にどのような影響を与えているのか。デザインはもちろん、IoTソリューションの活用も1つの解決策として注目されている。内田洋行の関連会社でデザイン戦略を手掛けるパワープレイス(東京・中央)のエンジニアリングセンター部長の根岸隆氏と、内田洋行のスマートビル事業推進部部長の山本哲之氏に聞いた。

前回(第12回)はこちら

新型コロナウイルス感染症の状況に応じて、求められるオフィスの役割が変わる(内田洋行の資料より)
新型コロナウイルス感染症の状況に応じて、求められるオフィスの役割が変わる(内田洋行の資料より)

これからのオフィスデザインはどうあるべきだとお考えですか。

根岸 まずは3密(密閉、密集、密接)を避けるなど新型コロナウイルス感染症への防止策を取り、安全安心をしっかりと固めることが最優先です。そのうえで働き方改革を進めて生産性を高めることが、これからのオフィスデザインの目的になります。快適な作業やICT(情報通信技術)を取り入れた円滑なコミュニケーションを実現でき、企業競争力の源泉となる新しいアイデアや発想を次々と生み出しながらも、決められた時間内に効率的に業務を終わらせることが、場としてのオフィスに求められます。

 2012年から当社は、「アクティブ・コモンズ(AC)」という働き方変革のコンセプトを提唱してきました。これは「打ち合わせ」や「集中して思考する」といった個々の行為に応じて、最適な場所を社員が自律的に選択するという方法で、最近のアクティビティー・ベースド・ワーキング(ABW)に近い考え方です。生産性向上に加えて社員同士の結び付きを深め、組織力の強化につなげることを狙っています。ACに基づいてクラウドシステムの活用、オープンなミーティングスペースを複数設置したことなどで、当社の場合は個人席を30~50%削減できました。

独自の「アクティブ・コモンズ」と呼ぶ手法でつくった内田洋行のオフィス。フリーアドレスが中心になり、ソーシャルディスタンスの確保につながっている(写真/名児耶 洋)
独自の「アクティブ・コモンズ」と呼ぶ手法でつくった内田洋行のオフィス。フリーアドレスが中心になり、ソーシャルディスタンスの確保につながっている(写真/名児耶 洋)
少人数で行うためのミーティングスペースが、オフィスの各所に配置されている(写真/名児耶 洋)
少人数で行うためのミーティングスペースが、オフィスの各所に配置されている(写真/名児耶 洋)
ウェブ会議を実施するための個人用の静かな空間もある(写真/名児耶 洋)
ウェブ会議を実施するための個人用の静かな空間もある(写真/名児耶 洋)
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