国連の幸福度ランキングで3年連続「世界一」の国、フィンランド。コロナ禍で働き方の変革を求められている現在、同国に学ぶべき点は多い。この連載では5回にわたって、『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』の著者である堀内都喜子氏と共に新たな在宅勤務の在り方について考えていく。

フィンランドの首都・ヘルシンキの人口は約64万人(写真提供/Helsinki Marketing)
フィンランドの首都・ヘルシンキの人口は約64万人(写真提供/Helsinki Marketing)

世界幸福度ランキング1位の国の働き方

 国連は毎年3月20日の国際幸福デーに、関連機関が行う調査を基に「世界幸福度ランキング」を発表している。そのランキングで2018年から“3年連続第1位”になった国がフィンランドだ。

『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(ポプラ社)
『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(ポプラ社)

 幸せな生き方や働き方について、いや応なしに向き合うことを迫られるwithコロナ時代だからこそ、世界一幸福な国・フィンランドから学ぶべきことは多い。フィンランド人の働き方は柔軟で、新型コロナウイルスの感染拡大前から約3割の人が、週に1度以上の在宅勤務をしていた。彼らはこれから日本が直面するであろう問題を、どのようにクリアしてきたのか。

 そこで今回、『フィンランド人はなぜ午後4時に仕事が終わるのか』(ポプラ社)の著者で、現在フィンランド大使館で広報を務める堀内都喜子氏に、日本における新しい働き方を見いだすべく取材を敢行。そのエッセンスを「仕事の評価」「社内のコミュニケーション」「労働時間」「ワークライフバランス」「フィンランドが抱える課題」の5つの観点でまとめ、Q&A形式でお届けする。第1回は在宅勤務におけるフィンランドの現状と、気になる仕事の評価について。

世界一幸福な国に学ぶ「新・在宅勤務」
【第1回】 在宅勤務が3割から6割へ コロナ禍に適応力見せたフィンランド←今回はココ
【第2回】 「楽しむ」と「意見を出し合う」のメリハリでつくる職場の一体感
【第3回】 午後4時に仕事終了のフィンランド 在宅で長時間労働を防ぐには
【第4回】 男性にとって「都合のいい女性」は過去 男女平等が会社の利益に
【第5回】 「世界一幸福」なフィンランドだって、現在は試行錯誤中

コロナ禍前から管理職の6割が在宅勤務

フィンランドでは新型コロナウイルスの感染拡大前から在宅勤務をする人が3割で、管理職に至っては6割とのこと。これほど在宅勤務が普及している理由は何でしょうか?

フレックスタイムや在宅勤務がしやすい「法体制」が整備されている。
堀内都喜子氏(以下、堀内) まず、1996年に施行された就労時間に関する法律の影響が大きい。フレックスタイムや在宅勤務ができるような法体制がつくられた。2020年1月に改正され、働く時間や場所が今まで以上に自由になることが定められた。就業時間の半分以上は、働く時間も場所も、従業員と雇用主が相談して自由に決定できるようになった。

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