Amazon、楽天、Yahoo!ショッピング、ヨドバシ・ドット・コムのなかで、「メーンEC」にすべきはどれだろうか。Amazonの「お急ぎ便」に対抗し、各社が送料施策や独自の配送網を築くなどで勝負を挑んでいる。各社の送料や配送サービスをわかりすく比較した。

※日経トレンディ2020年8月号の記事を再構成

 ネットで買うなら、何も考えずにAmazonで注文すればOK。これまでは、そんな人も多かっただろう。しかし、新型コロナによる影響で4月中旬にAmazonが国内の物流施設に商品の納品制限を始めるなど、一つのECに頼る危険性が見えてきた。さらに、生鮮食品などこれまでECを使っていなかった分野も、通販頼みになったという人もいるはずだ。Amazon、Yahoo!ショッピング、楽天市場、ヨドバシ・ドット・コム(以下、ヨドバシ)の大手4社をどう使いこなすべきか、考えたい。

独自配送網争いに突入

 Amazonと言えば「当日お急ぎ便」。自社倉庫からのスピーディな出荷を武器に、最短で当日届くサービスで一気に知名度を上げた。とにかく荷物が早く届く最善手と思っている人もいるだろう。しかし、年会費4900円(税込み)のプライム会員以外は、毎回510円の送料がかかるなどハードルが高い一面もある。

 現在、各社がこれに追随しサービスを拡充。Amazonの弱点に対して強みを持つ他社サービスも出てきた。2020年3月には楽天市場が、決済金額3980円以上の場合に送料を無料とする、新基準「送料無料ライン」の導入を開始。既に8割のストアが参加するなど、送料がネックとなっている利用者を呼び込む大胆な施策を打ち出した。Yahoo!ショッピングも、8月以降、一部の店で送料分を還元するキャンペーンなどを予定している。

 ヨドバシの武器は、スピードと正確さを兼ね備える配送サービス「ヨドバシエクストリーム」だ。都内などの一部地域に限られるが、自社に配達員を抱える独自の配送網を作り上げた。最短2時間30分をうたう当日配送の他、翌日の配達から時間指定が無料で行える。しかも、出荷後に届くメールには「11時25分ごろ」など分単位での到着時間帯が記されており、「いつ来るか分からないから家から出られない」というストレスを軽減している。実際に試してみると、メール通りの時間帯に到着することが多く、驚いた。「自社在庫、自社配送網を活用するため、一気通貫のきめ細かいサービスが展開できる」(ヨドバシカメラ)と言う。

 実はAmazonとヨドバシを比べると隠れた違いがある。Amazonの「お届け指定便」は1日のうち5つの時間帯から指定できるが、ヨドバシは1日6便制を敷いており、Amazonで選べない12〜14時の時間帯や、夜の20〜21時の細かさなどメリットが多い。

 配送時間に特徴を持つ独自の配送サービスもある。楽天は独自の配送サービス「Rakuten EXPRESS」を18年10月から提供しており、再配達時に22時までの時間指定ができる。ただし、注文時にあらかじめRakuten EXPRESSを指定して配送サービスを活用できるわけではない。

 Amazonと楽天市場のサービス比較は以下の通りだ。

Amazon

「Amazon Hubロッカー」は配達員に接触することなく、荷物を24時間受け取れる

楽天市場

楽天市場では3980円以上で送料が無料になる統一基準を発表。既に8割程度のストアが参加

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