
マーケティング分野で活躍する仕事人10人がお薦めの本を紹介する本企画。今回はMOON-X代表の長谷川晋氏と、ファンベースカンパニー社長の津田匡保氏がそれぞれ3冊を厳選した。今後の仕事や生き方に迷う人にお薦めしたい本がそろった。
『決断力』
『人を動かす』
『宇宙兄弟』
『今日の芸術 時代を創造するものは誰か』
『明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法』
『自分をいかして生きる』
長谷川晋氏、お薦めの3冊

MOON-X 共同創業者・代表取締役
京都大学経済学部卒。2002年に消費財メーカー、プロクター・アンド・ギャンブル入社。紙オムツブランド「パンパース」、剃刀ブランド「ジレット」のブランドマネージャーを経たのち、シンガポールにて小型家電ブランド「ブラウン」やスキンケアブランド「SKII」などのリージョン責任者となる。12年、楽天に入社、グローバルマーケティングの責任者を経て、14年より上級執行役員としてグローバルおよび国内のマーケティングとブランディングを統括。15年にフェイスブック ジャパンの代表取締役。19年8月に「日本のモノづくりとテクノロジーの融合」をテーマにしたMOON-Xを設立し、現職。
詳しいプロフィル
リーダーのあり方にもつながる「決断力」
『決断力』
羽生善治/角川書店、2005年
800円(税別)
著者が経験してきた千局以上(当時)のしびれるような将棋の実戦の中で、リスクを取りかつ前に進む姿勢に共感した。
特に「直感の七割は正しい」という言葉に引かれている。将棋を指すこと=その時々の決断する力、直感を信じる力であり、それはリーダーのあり方にもつながると感じる。10年以上の愛読書。
本質的な人間関係づくりはリーダーとしての原理原則
『人を動かす』
デール・カーネギー(著)、山口博(訳)/創元社、1999年(文庫は2016年)
1500円(税別)、文庫は650円(税別)
原著のタイトル「How to win Friends and influence people」が本質を表していると思う。人を方面的に動かすのではなく、本質的な人間関係をつくっていくことの重要性が、リーダーとしての原理原則を示唆していると思う。幾度となく読み返している本の1つ。
何かに迷ったら、楽しいほうを選ぶ
「宇宙兄弟」
小山宙哉/講談社、2008年~
630円(税別)
宇宙にもつながるスケール感を目指して付けた社名MOON-Xと、タイトルが通じ共感している。
11巻の「人生は短い。テンションのあがらないものに使っている時間はない」や、5巻の「迷った時はね『どっちが正しいか』なんて考えちゃダメよ。日が暮れちゃうわ。頭で考えなきゃいいのよ。あなたのことならあなたの胸が知ってるもんよ。『どっちが楽しいか』で決めなさい」などの言葉が印象に残っている。
何かに迷った時点で正解はないのだから、自分が楽しいと感じるほうを選ぼうと、日々実践している。
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