普段、アウトドアの遊びで活躍するアウトドアグッズが、いざというときの防災にも力を発揮する。多機能なLEDランタン、子供の居場所を見つけるライフビーコンなど、その手があったかという優れものを普段から使いこなしておきたい。

※日経トレンディ2020年8月号の記事を再構成

空気を入れて膨らませる枕は、防災時もアウトドアでも、快適な睡眠をとるために役立つ
空気を入れて膨らませる枕は、防災時もアウトドアでも、快適な睡眠をとるために役立つ

 荷物の重さを極力減らすことが望ましいとされる登山では、「最低限必要な“必須装備”と、あれば便利な“快適装備”に分けて持ち物を準備しておくが、こうした考え方を防災グッズに取り入れるのもいい」(モンベル)という。テントや寝袋などは必須装備だが、余裕があれば普段も使えて、なおかつ避難生活の不便さを解消する快適装備も加えたい。

 筆頭候補に挙がるのが、スマホを充電できるバッテリー類。スマホを複数回フル充電できる大容量タイプのバッテリーとケーブルをバックパックに入れておけば非常時でも安心だ。LEDランタンと一体型になったタイプや乾電池で充電できるタイプなど用途に合わせて選んでおきたい。

 また、水害が増加している日本において防災グッズとしての用途が注目されつつあるのが「ドライバッグ」。本来はバッテリーや衣類など水に濡らしたくないものを保護するために使うものだが、「空気を入れれば浮き袋になるうえ、水を入れればバックパックで軽々と運べる」(アウトドア防災ガイドのあんどうりす氏)。洗剤と衣類を入れて上下に振れば洗濯も可能という。

 防災グッズの意外な盲点が靴。動きやすいスニーカーで避難するべきと考えがちだが、雨で濡れたり水たまりに入ったりすると中に水が入り込み途端に歩きづらくなる。そうした際に便利なのが水遊びなどに向く「ウオーターシューズ」だ。「水抜き用の穴があるため、やむを得ず浸水時に避難するときには役立つ」(あんどう氏)。

スマホも充電できるLEDランタン

LUMENA II(KMコーポレーション)

実勢価格1万5740円(税込み)
実勢価格1万5740円(税込み)

 最大1500ルーメンと驚異的に明るくできる充電式のLEDランタン。明るさや光の色を変える調光機能も搭載する。最も暗いモードであれば最大で約100時間の点灯が可能だ。容量1万ミリアンペア時のモバイルバッテリーとしても使え、iPhone 11クラスを2.2回程度充電できる。

ヘッドライトをランタンにする

ノクティライト(ペツル)

実勢価格2200円(税込み)、ヘッドライトは別売(写真は実勢価格税込み4180円の「TIKKA」)
実勢価格2200円(税込み)、ヘッドライトは別売(写真は実勢価格税込み4180円の「TIKKA」)

 ランタンとして使えるヘッドライトケース。同社の対応ヘッドライトを収納して電源を入れると、光が上部で拡散される。カバー部は軟らかい樹脂でできているため、ヘッドライトを入れたままでも電源操作ができる。底面にはゴムひもとミニフックを用意し、つるして使うことも可能だ。

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